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“𠮷野家常務の問題発言”告発した受講生がラジオで衝撃を語る

“𠮷野家常務の問題発言”告発した受講生がラジオで衝撃を語る

今年4月、大手牛丼チェーン𠮷野家の常務取締役(当時)が早稲田大学の社会人向けの講座で、若い女性を集客する自社戦略について「生娘(きむすめ)をシャブ漬けにする」などと発言し問題になった。表面化したのは、受講生のSNSでの告発。RKBラジオ『仲谷一志・下田文代のよなおし堂』に告発した受講生が出演し、当時発言を目の当たりにしたときの衝撃を語った。

 

𠮷野家と早稲田大学に再発防止求め署名送付

仲谷一志(以下、仲谷):あれから2か月経ちました。署名を集めて送付したというのはどんな思いからでしたか?

 

聴講生:本人の発言だけではなく、早稲田大学側のハラスメント対策に対する疑問点や𠮷野家側のハラスメントに対する団体交渉、就職活動での女性差別などもあったので、組織体質にも問題があるのではないかと考え、署名活動を行い定量的に届けなければ、曖昧なままに終わる可能性もあるのではないかと考え、署名で提出しました。

 

仲谷:当時の幹部社員個人の問題ではないと考えたのですか?

 

受講生:そうです。

 

仲谷:𠮷野家の就活生の問題とはどういうものだったのですか?

 

受講生:𠮷野家側が名前だけをみて外国籍だと判断し、その方を就職説明会に落選させるという対応をしたもので、SNSで話題が大きくなりました。

大手企業役員の“明確な差別発言”に衝撃

仲谷:講座当日の話を聞きます。あの発言を聞いたとき、どう感じられましたか?

 

受講生:早稲田大学主催の履修証明プログラム、文部科学省の認定プログラムということもあり、とても期待して受講しました。大学の場で、大手企業の役職者の方が、ここまでの明確な差別発言をしたということにとても驚き、衝撃を受けました。運営側の事務職、教授も特に違和感を感じていたり、彼を止めるような仕草がないっていう段階で衝撃を受けました。

 

仲谷:その場にはその大学の教授たちはいっぱいいましたか?

 

受講生:そうです。

 

仲谷:受講生の方々の方はざわついたりしませんでしたか?

 

受講生:講義全体が軽快なトーンで、とても話術に長けてらっしゃったので、これは冗談だと受け止め、笑ってらっしゃるような方も多くいました。ただそれが本当に面白くて笑っていたかどうかはわかりません。

 

仲谷:あなたがSNSに上げなければ、この問題は広がってなかった可能性はありますね?

 

受講生:おっしゃる通りです。

 

下田文代(以下、下田):その聞き終えた後に何らかの声を上げたとか、大学側が講義後に、何かおっしゃったりはしたのですか。

 

受講生:講義終了後に、周りの方々に「今の発言は問題だったよね」と同意を求めましたが、受講生の同意は全く得られませんでした。周りの受講生も誰も気づいていないことにも違和感を感じ、その後に、運営側に発言に対する問題点の指摘と、改善してほしいという抗議を対面で行いました。その場での運営側の対応にも違和感を感じる部分が多かったので本当にこれで改善されるのだろうかと思い、周りの方に助けを求めるような気持ちで、自分のSNSに内容を投稿しました。

 

仲谷:その時の運営側の対応で、どんな違和感を感じましたか?

 

受講生:「何が問題だったんですか?」「教室の発言は公の場には当たらないと思います」「講師のいわばアドリブを全て見てチェックすることはそもそもできない」という回答でした。

 

下田:それは口頭ですか?それとも書面ですか?

 

受講生:口頭でした。その後、私がさらに強く訴えたところ、早稲田大学の教授にその内容が伝わり、その日のうちに対面で早稲田大学の教授側から謝罪を全員に出していただきました。

 

下田:受講生も講義のどこが問題?というところを少し詳しく聞きます。同性である女性の受講生、男性の受講生、年齢とか具体的にどんな言葉が返ってきましたか。

 

受講生:同年代と少し歳上の受講生がいましたが、「マーケティングとしてああいった表現をするのも、ある種理解できる部分もある」という言葉がありました。もしそうならば、「この表現はその場でアドリブじゃないかもしれない」とも思いました。アドリブとちょっと思えないな…と思ったのは、「僕たちはいつもこういう表現をしている」という言い回しもあったので、日常的に使われているのではないかなと思います。

「あなたこそ男性差別」SNSで誹謗中傷も

仲谷:その後、SNSにあげました。どんな反応がありましたか?

 

受講生:9割ぐらいの方は励ましの声。「よく言ってくださった」などの応援もありましたが、残り1割ぐらいは誹謗中傷みたいな内容でした。

 

下田:どんな誹謗中傷でしたか?

 

受講生:「あの発言の何が問題なんですか」「あなたこそ男性差別なのではないですか」「あなたみたいな問題行動する人を企業が雇いたいというふうに思いますか」などでした。

 

仲谷:そういった言葉に心折れそうになったり、負けそうになったりしませんでしたか?

 

受講生:ちょっとかなりしんどいタイミングではありました。

 

仲谷:そのしんどいタイミングを乗り越えられたのは何かきっかけとか、誰かの助言などがあったのでしょうか?

 

受講生:最初は自分も知人に向けたSOSのようなつもりでSNSに投稿したので、ここまで(反響が)大きくなると思っていませんでした。大きくなってからは弁護士の方についてもらい、対策なども伺いながら進めて、だんだん一緒に支援をしていただける方も増え、それらのサポートのおかげで、精神的な負荷は抑えられました。

 

下田:これはおかしいと思って発信したのに、逆に自分が傷つけられる刃(やいば)を向けられるはつらいですね。

 

受講生:私は早稲田大学の講義を楽しみにしていました。講義を受けて、力をつけ、受講生たちの横の繋がりも欲しいと思っていたので、まずそこが全く得られないだけではなくて。あの言葉を聞いた時点でショックを受けたのは、やっぱり日常的に社会人として生活していても、結構ハラスメントとありふれているが、大学ですらこんなレベルなんだっていうふうに思って、ここにもちょっと居場所、安心できる場所がないっていうふうに思いました。さらに誹謗中傷を受けるっていうことで、なんかやっぱり本当に社会の隅々までこんな様子ではないかと推測しています。

平等に安心して活躍できる環境作りに取り組んで

仲谷:本来なら講義・講座を受講して、どんなふうに自分に生かしたかったのですか?

 

受講生:私はIT企業で働いてます。少しマーケティングに近い仕事をしていますが、さらにマーケティングの専門性を高め、もっと企業で活躍したいと受講しました。

 

仲谷:6月20日には署名を送付しました。今後の動きはどう続けていくつもりですか?

 

受講生:署名には回答期限を設けており、7月11日までには、早稲田大学側にも𠮷野家側にも回答を要望しております。その日まで返ってくるかはわかりませんが、回答の内容を見て考えます。

 

下田:これからの社会に望むこと何かありますか?ただでさえ人を傷つけて生活していきたくはないのに、社会全体がそういう思考から抜け出せないですよね。どうあって欲しいと思いますか?

 

受講生:1人1人がもう少し自覚的にいるっていうことが大切なのではないかなと思っています。講師が軽い気持ち、冗談で言ったとしても、教室で学ぶ意欲ですとか働く意欲を持った人がいるんだっていうことを、まず理解をして欲しいと思います。企業や大学側もハラスメントのガイドライン、ダイバーシティ推進などの目標を掲げていますが、正直言ってお飾りの部分が多いのではないかなと思います。日本社会で学んで働いてる全ての人が、平等に安心して活躍できる環境作りをすることをもう少し本腰を入れて取り組んでいただきたいと思っています。

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