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あなたに会いに  ~被災地のキッチンカー お母さんたちの冬~

熊本県人吉市。球磨川沿いにたつレストラン「ひまわり亭」は、本田節さん(66)が23年前に地元の主婦仲間と活動していたボランティアグループを母体に立ち上げた。地産地消はもちろん、郷土料理の伝承やグリーンツーリズムの推進にも力を入れ地元の人だけでなく、県外からも多くの人が訪れる人気店だった。しかし、「令和2年7月豪雨」で、建物は2mの高さまで浸水。テーブルや椅子はもちろん、厨房設備も全て被災した。
「泥だらけの店を見て衝撃を受けた」という本田さんだったが、災害前「ひまわり亭」が地域づくりの拠点だったこともあり、「今こそ自分たちがふるさとを支えたい」とすぐに店をボランティアの拠点にして物資の受け入れなどを始めた。そして発災4日後には仲間とともにキッチンカーでの炊き出しを開始。ところが、新型コロナウイルスの影響で、避難所での炊き出しができない、被災者を一か所に集めることができないなど多くの課題が持ち上がった。それでも、本田さんたちは感染防止対策をしながら温かい食事を届け続けた。
豪雨災害から半年。レストラン再建の目途がたたない中、コロナ禍の被災地を走り続けたお母さんたちの冬の日々をみつめた。
(製作:RKK熊本放送 / 松田 望)

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