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安倍元首相の国葬費用16億6千万円の見込み

水曜日がやってきました。夕方5時過ぎは「よなおしにわか倶楽部」の時間です。
博多にわか振興会相談役の志岐らん梅さんのご指導で、世間をにわかで笑います。
さて、今週は下田文代が作りました。
お題は、「安倍元首相の国葬費用16億6千万円の見込み」
どんなにわかができましたでしょうか。


「菅さんもし、今度の安倍さんの国葬で弔辞ば読んでもらえまっせんな?」
「岸田さん、まかせんしゃい!あたきゃ、誰よりも安倍さんと親しかったけん、友人代表で弔辞ば読みまっしょう。国葬の総額は16億6000万円ばってん、あたきぁギャラぁ要りまっせん。それ以上ぃ一銭も経費ぁ膨らみまっせんけん、心配ばせんでよござす」
「さすが先輩の菅さん、心強か。久しぶりぃ生き生きしとるごと見えるとばってん、そげんやりがいば感じらるうとですか?」
「岸田さん、あたきゃ総理ば辞めて久しぶりの表舞台で、世界中から注目ば浴びるとやけん、自分にもまた運が回って来たような気がするったい」
「菅さん、なしてそげん思うとな?」
「国葬で弔辞ば読むとやけん、ついとう (追悼)」

志岐らん梅さんの採点と講評です。
風刺:4/4   構成:2/3   オチ:2/3   合計:8/10
講評
 「ギャラは不要なので経費は膨らみません」というのは立派な風刺表現です。「膨らみません」というのは、今後は経費が膨らむことを暗示するような表現になっています。
 構成は菅さんがはしゃぐような姿が目に浮かびます。意外な菅さんには面白味があります。話の流れもすごく自然です。しかしながら「追悼」とオチには悲しみが含まれているので、はしゃがずにもう少し静かさがあった方が「追悼」が生きると思います。安部さんと菅さんの関係が政敵であればこれでもいいかも知れません。菅さんは安部さんのことを政治家として尊敬していました。ツキがある「ついとう」より、そばにいて欲しいという「付いとう」などがまだ静かだと思います。例えば安部さんが「今晩ずーと付き合うて欲しか」と言っている。菅さんが「心配せんでちゃよか。今日ぁ、付いとう(追悼)」などでもいいと思います。博多にわかは大笑いが目的ではありません。静かに口元が少しゆるむくらいの笑いでもいいです。これで上品な笑いが生まれることがあります。
 オチは名詞と動詞の組み合わせで高級なオチのパターンです。ただし、追悼というオチから、どこかに悲しみや故人を偲ぶにわかにすることが必要になってきます。それが入ってきた時に最後の締めのオチが生かされます。


志岐らん梅さんのお手本のにわかです。

「常日頃ぁ人の意見ば聞いて、時間の経って決断しよんなる岸田首相が今回の安部元首相の国葬ば決めるとぁ早かっとる。だいたい、事業ば計画する時ぁ概算で多めぃ金額ば決めて計画ばするもんばい。それば概算も決めんのいて閣議決定だけしとんなる。普通の会社やったら、金額ば決めんやらありえんことばい。なして概算だけでもすぐぃ出しなれんかったとかいな?」
「そらぁ、そげん金額の提示やらしたら、いかんていう意見のあったとたい」
「そげな人な、どげな言い方ばしなったとじゃろうか?」
「そらぁ、概算の金額ば出すことじゃけん、止さんか(予算化)て言うとんなろう」  


日本語、博多弁の奥深さを感じますね。
また来週。今度は仲谷一志が作りますよ~。

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