今週のお題は「マスク着用緩和」です。

毎日、その日のニュースをにわかで始めている「仲谷一志・下田文代のよなおし堂」です。
オープニングから聞いていただいていますか？
そして水曜日は、しっかり「博多にわか」を学ぶ日です。
今週は、「マスク着用緩和」をお題にして、下田文代が作ります。
先生は、いつもの博多にわか振興会相談役の志木らん梅さんです。


下田文代のにわかです。

「岸田総理もし。新型コロナウィルスの感染防止のため続けてきた屋内でのマスク着用も
五類引き下げで、症状のなか人ぁ着用せんでよかて考えとるたぁ、ほんなことですな？」
「はい、あたきぁサミットの前ぃ欧米五カ国ば訪問してからくさ、だぁれもマスクば付けとらんとば見て、日本もそうあるべきて思うたとですたい。次の国会でちゃアクリル板ば設置してマスクば付けんごとて考えとります」
「ばってん、総理、感染者の数が増えたら心配ぃなって、方針な突然変更さるうとやなかですな。その度（たんび）、官僚ぃ国会答弁の原稿ば書き直させるとですな。そげなこと許さるうと思うとうとですな？」
「それが聞く力のあるあたきのことやけん、言われたら、つい考え直してしまうとですたい。原稿の書き直しもあるかも知れん。ばってん国会答弁原稿ぁ大きう口ば開けて読みますけん、
改稿（開口）も許してつかあさい」

志岐らん梅さんが採点します。
　　風刺：3.5/4　　構成：2/3　　オチ：2/3　　合計：7.5/10
講評です。
　岸田首相が「聞く力のあるあたきのことやけん、言われたらつい考え直してしまう」というのは風刺になっています。さらに主語を官僚などにして「聞く力のあるけん、財務省から言われたら考え直してしまう」などとすれば風刺もより強くなったと思います。
　キーワードが「二類から五類相当に」「サミット前の五ヶ国訪問」「国会でのアクリル板設置」の中で「二類から五類相当に」は不自然ではありませんが思い切って割愛した方がすっきりした構成になると思います。「サミット前の五ヶ国訪問ばしたとばって、マスクば付けんとが世界の常識ぃなっとる。次の衆院の国会でアクリル板ば設置してマスク着用ぁなかごとしようと思いよる」から「その国会で、改稿（開口）も許してつかあさい」と繋げれば自然な流れになると思います。
　オチの「改稿（開口）」は言うにわかとしては分かりにくいです。言うにわかとして分かりにくいからといってオチとしての評価が下がることはありませんがもう少し分かりやすいものが共感は得やすいと思います。例えば岸田首相からの言い出しで「原稿の書き直しもあるかも知れん。その時ぁ秋の果物ばスタッフぃ買いぃやらせるけん、許してつかあさい」「秋の果物ちゃ何ですな。ブドウな、ナシですな？」「いいや、原稿の訂正のことやけん、柿買え（書き換え）て指示する」などでもよかったと思います。かなり軽い話になり、にわからしくなると思います。


志岐らん梅さんのお手本にわかです。

「政府ぁマスク着用の緩和ば推奨しよる。あたきゃ、学校で緩和実施ばしとらんとこぁ早うして欲しか」
「なして学校で早う実施してほしかとな？」
「それが中学生、高校生ぁ３年間しか在学せんとばい。その間、ほとんどがマスク生活やった。それぞれが素顔ばようと知らんまま卒業する人もおるとばい。そして何年かして、同窓会ばしたら、よー久しぶりやね やら言わんで、お初にお目にかかりますて言わばいかんとばい」　
「それも淋しかね。そらぁ同窓会も盛り上がらんばい。ばって、盛り上げろうと思うたら、みんなで走りぐっちょうばしたらよか」　
「走りぐっちょう？それもよかね。そらぁトップば目指して競争したら盛り上がろうや」
「それが、トップやら目標ぃせんとたい。最後のどべぃなってみんなで喜ぶとたい」
「なして、最後ぃなって、ゴールするとがよかとな？」
「そらぁ久しぶり会う同窓会なら、最下位（再会）ば楽しむがよか」
※1　走りぐっちょう（博多ことば）：かけっこ。走りくらべ。徒競走。
※2　どべ（博多ことば）：どんじり。最後。最後尾。最下位。

ニュースがぐっと身近になる博多にわか。
もっともっと楽しみたいですね。