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近未来のハーブ工場

大分県竹田市の雄大な自然に囲まれた地で操業する工場が「スウェデポニック久住」だ。広大なビニールハウスの中で8種類のハーブ・野菜の生産を手がける。ここでは温度や湿度、CO2濃度などを全てコンピュータで管理する「スウェーデン式」の水耕栽培を導入。

国内でこのシステムを導入しているのはここだけだ。その光景はまさに近未来の農業を想像させる。根が付いた状態でポットと呼ばれる容器ごと出荷されるため、高い鮮度を誇り、ハーブは大手食品メーカーを通じて全国のスーパーで販売されている。メーカーの担当者も「質の高いものを安定供給できるので非常に助かる」と話す。また、購入後は自宅で観賞用としても楽しめる。

スウェデポニック久住の成安孝充(ナリヤスノリミツ)社長は(55)は、生のハーブ・野菜の生産だけではなく、加工品の製造にも積極的に乗り出している。生鮮品よりも加工品にすることで、より遠くに、より多くの人にその味を届けることができると考えているからだ。それでも、素材本来の味を消費者に届けたいと、品質管理に妥協は許さない。
北欧生まれの栽培システムを活用したハーブ工場で新たな農業を目指す企業の挑戦を追う。
■取材先
会社名:スウェデポニック久住
担当者:成安孝充さん(社長)
住所:大分県竹田市久住町大字仏原1162
電話:0974-64-7600
その他:ポット付きのハーブは購入後、水だけで2~3週間栽培可能。全国のイオングループのスーパーなどで購入可能。

取材後記

取材にあたり、スウェデポニック久住の工場を初めて訪れた際の驚きは忘れられません。レールの上に乗ったハーブが自動で流れていく姿は、まるで近未来のようでした。工場のある久住は標高も高く肌寒かったのですが、温度を一定に保っているハウス内は、温かく快適だったのを覚えています。

社長の成安さんの人柄も温かく、商品に愛情とこだわりをもっているのがよくわかりました。私自身、今まで料理にハーブを使うことなどありませんでしたので、これからはハーブの香る料理に挑戦してみたいと思います!

技術がいくら進歩しようと、いいものを生み出すにはやはり人の思いやこだわりが根底にあると感じました。
担当:OBS大分放送 田中智基

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