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伝統に新風を!博多人形師の挑戦

博多人形の世界に新しい風を送りたい!もっと身近に感じてほしい!そんな思いを胸に人形作りに励む中村弘峰さん(33)。曽祖父から続く伝統を守ろうと活動する弘峰さんの師匠でもあり、父でもある、3代目中村信喬さん(62)は工芸展で多くの賞に輝く傍ら、 ローマ法王に作品を献上する等、世界的に活躍する人形師。その背中をみて育った4代目・弘峰さん。父の後を継ぎ、博多祇園山笠・土居流の人形師としても注目され今年もその重役を果たした。

その作品は今までの常識をくつがえす色・柄・デザイン、しかし実は江戸時代から続く技法を使ったもの。古いものをいかに新しく見せるか、独特な発想で人形作りを続けている。中でもスニーカー、アスリート、動物をモチーフにした人形は、国内外ともに評価が高く、東京で行われた個展では作品に魅了された観客であふれた。最近では父の還暦祝いに、子供の出産祝いにと、思いをこめた人形制作の依頼も多い。

また、伝統を子供たちにも伝えようと自ら色付けできる博多人形の素焼き商品を開発、博多人形に直接触れることで興味を持って欲しい、その思いから現在その活用をすすめている。伝統を継ぎ日々奮闘する人形師の姿に注目した

※2019年10月06日に放送された番組の再放送です。
■取材先
会社名:中村人形
担当者:3代目 中村信喬 4代目 中村弘峰
住所:福岡市中央区桜坂1-10-46
電話:092-751-9672
HP:nakamura-ningyo.com/ その他:素焼きの博多人形「Master Road」
福岡市美術館・ミュージアムショップにて販売中
うさぎ・鳳凰 各1650円
若君・姫君  各2200円

取材後記

私が初めて中村弘峰さんの作品を見た時に出た第一声は、「え、これは博多人形ですか?」でした。子供の頃、祖父の家で見ていた、着物姿の女性の人形=博多人形とイメージしていた私にはあまりにも衝撃が大きく、すぐにその世界観の虜になってしまいました。けん玉、スニーカー、野球選手にゴリラ・・・・今にも動き出しそうな躍動感、どんな発想や思いからこんな人形が生まれるんだろう、そんな好奇心から私の取材は始まりました。撮影をしていく中でたくさんの人形を見せていただき、1つ1つに物語があって、、、その人形の色や柄が今でも目に焼き付いています。特にアスリートや動物の人形には、強さ、かわいさ、そして夢があって。。。人形たちの持つチカラの凄さを感じました。

「僕にできることを続けたい」「博多の伝統工芸を守っていきたい」と話す中村さんの目線の先には無限の可能性が広がっています。これからも若き人形師・中村弘峰さんの活躍に注目したいです!

担当:RKB毎日放送  谷口 あゆみ

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