新たな屋台が6軒グランドオープン
福岡の観光資源としても重要な屋台。長浜ラーメンの発祥といわれる長浜地区の屋台は2000年ごろまでは15軒の屋台が並び、たくさんのお客さんで賑わっていました。しかし天神や中州と比べると交通アクセスが不便なため、次第に客足は遠のき、移転や店主の高齢化などで廃業や休業が相次ぎ、現在は2軒にまで減っていました。
その長浜屋台街に6月5日、新たな屋台が6軒グランドオープンしました。
今回のグランドオープンにむけて2016年から公募が行われていて、4回目の公募では最多の65人が応募。その中から13人の新たな営業者が決定し、長浜地区では7軒の新たな屋台が誕生することになったのです。
長浜で40年以上も営業を続ける屋台「さよ子」の松元幸代子さんは「屋台が増えるのはいいこと!賑やかになっていいと思う」と話します。
個性豊かな屋台
今回オープンする屋台のひとつ「明太中毒」は屋台発の明太子料理専門店で、看板メニューの“明太とろろ鍋”や“山芋明太鉄板焼き”、“明太手羽先”など、明太子をつかった豊富なメニューを提供します。
店主の米満達治さんは「戸惑ったんですが、何とか無事にオープンできたので良かった。いずれは天神と中洲の屋台みたいに観光客と地元の人でにぎわう屋台にしたい」と意気込みを語ってくれました。
また「長浜のひろし」の井上宏志さんは、脱サラをして屋台に挑戦します。
転勤で福岡に来て最初に行ったのが屋台だそうで、そのうち自分でもやりたいなという思いが芽生えたんだとか。長浜で25年以上使われていた屋台を買い取り、自らリフォームして作り上げました。
屋台で提供するメニューは旬の野菜を豚肉で巻いた“やさいまき串”。
「オープンするまで友人や知り合いに手伝ってもらった。恩返しという意味も込めて、楽しんで食べて飲んでいただけるような屋台にしていきたい。そしてこの屋台が出会いの場となって結婚するカップルもでてきたら嬉しい」と話します。
福岡の人気焼肉店「たまや」が出す「屋台のたまちゃん」。
「楽しみでしょうがないが、きちんと提供できるか不安もある。長浜の地域の皆さんに愛されるような屋台を作っていきたい。そして博多の屋台文化を県外や海外の人に発信できれば・・・」と店主の鳥巣大介さん。
海外から来るお客さんのためにも英語のメニューを用意したり、英語の勉強もしていきたいとも話してくれました。
他にも乾杯は「プレボール」お会計は「ゲームセット」などスタジアム気分を味わえる「長浜市民球場」や、中国の本格屋台メニューを中国人店主が現地の味で提供する「長浜少衛(ながはましょうえい)」など個性豊かな屋台が軒を連ねます。
福岡市は長浜にかつての賑わいを取り戻そうと、今回公募で選ばれた7人の営業者と長浜屋台街復活プロジェクトを立ち上げました。福岡市が全面的にバックアップして共同プロモーションを行うなど、情報発信を積極的に行っていく方針です。
天神や中州に負けないぐらいの賑わいを取り戻せるよう私達も応援していきたいものです。
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