ザ・リッツカールトン福岡が大名小学校跡地に6月21日にオープンしました。最高級ホテルの中は一体どうなっているのでしょうか?福岡の街も大きな期待感を抱いています。
豪華客室・料理 福岡の伝統工芸品も
ザ・リッツカールトン福岡は外資系ホテルチェーン、マリオット・インターナショナルが手掛ける高級ホテル。日本では6か所目で九州には初進出となります。
1階のロビーは和を基調としていておよそ7000本の糸と墨汁で水彩画を再現しています。19階から23階が客室となっており、20のスイートルームを含めると167室。全室50平方メートル以上の広さを確保していて1部屋10万円から泊まることができます。
一番広いスイートルームは、188平方メートルで1泊250万円から。部屋にはランタイ漆器などの九州の伝統工芸品があしらわれています。
宿泊用のアメニティはイタリアの高級ブランドの歯磨き粉やマウスウォッシュが備わっています。
そして料理も高級。壱岐牛の鉄板焼きコースは3万2000円。八女茶を使ったメニューもあります。
24階には博多湾の眺望が楽しめる25mプール。3階にはチャペルと宴会場。18階にはレストランもあり、オープン初日、客室はすでに満室でした。
高級ホテル誕生に期待膨らむ福岡の街
ザ・リッツカールトン福岡のお隣に位置する、開業から54年が経つ西鉄グランドホテル。高級ホテルがすぐ近くに開業したことについてどう捉えているのでしょうか?
西鉄グランドホテルの松本さんは「新しいお客様が福岡に来るだろうという期待感がすごくある。歓迎させていただきたいと思っている。今までひとつの点で商売をしていたが、大名という面で新しいビジネスができるという考え方で共存共栄ができれば。」とおっしゃっていました。
そして、リッツカールトン福岡から最も近い商店街「新天町」。高級ホテルの開業について、お店の方々からは「期待大」の声が聞かれました。
一方、天神地区にある百貨店の大丸。新型コロナ前から時計売り場などを拡充しインバウンド客への対応を進めていましたがリッツカールトンの開業により、富裕層の集客にも期待しています。「街の魅力がまた1つ上がるので大歓迎!緊張感をもって準備をしていきたい。」と博多大丸の箱崎さん。
世界的に評価される高級ホテルの開業は、富裕層が福岡を訪れる経済効果に加え、九州経済調査会の渡辺さんは「リッツカールトン福岡のような高級ホテルができれば、より国際的な福岡の立ち位置が高まっていく。企業も福岡に本社やビジネス拠点を作るなど、観光だけにとどまらない福岡に期待をしたい。」と経済的にも大きな意味があると話していました。
高級ホテルを揃え、世界の舞台へ
そもそも福岡にリッツカールトンを誘致することになったきっかけは、2019年のG20首脳会合の開催地として名乗りをあげていたが落選した、ということでした。落選の原因としてあげられているのが「各国のVIPに対応できる高級ホテルが足りない」ことでした。
大型の会議を誘致するために条件は大きく3つ。
①会場→福岡市には国際会議場やマリンメッセなどがある
②アクセス→福岡空港、博多駅など利便性が高い
③宿泊先→グランドハイアットやヒルトン福岡シーホークがあったが、そこにリッツカールトン福岡が加わりより充実する形になった
ということ。
福岡商工会議所の谷川さんは「リッツカールトンが来てくれることが福岡を一流都市として全世界に認めさせ、世界の富裕層が来てくださる最低限の要件がそろった。国際会議の誘致にもつなげていきたい」と期待を語りました。
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