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福岡の重要なセレモニー『博多手一本』の意味&ルーツを探れ!!ジョナサン・シガーのWhy Fukuoka People!?

いよいよ7月に突入!7月といえば博多祇園山笠で街のにぎわいが増しますが、博多の街のあちこちで「博多手一本」が聞こえてきます。「博多手一本」は山笠にとってはなくてはならないもの。そして宴会や企業の会合などの締めにも行われますが、皆さんご存じでしょうか?
今回は博多の文化「博多手一本」について、ジョナサンが調べてみました。

福岡で418人に聞いた!「博多手一本」

まずは街の皆さんにインタビュー。
博多手一本について知っているか聞いてみると「聞いたことはあるけどよくわからない」という人から「聞いたことがない」という人まで意外と知らない、よくわからないという人が多いことが判明。
博多手一本をするかという問いに対しては418人中131人という結果に・・・
地区別でみてみると、行うと答えた人が多かったのが、櫛田神社周辺。やはり山笠の文化ということなのでしょうか・・・。

また新型コロナの影響で飲み会も減っていたため、「博多手一本」を経験したことがないという若者が多い事もわかりました。代々受け継がれてきた博多の伝統文化は大丈夫なのかと心配になるところですが、山笠関係者の方に聞いてみると・・・「はじめて博多手一本を知ったのは山笠。生まれたころから博多手一本となじみがあり、博多手一本が無い人生なんて考えられない」ということを話してくれました。

またサッカーチームのアビスパ福岡では、試合が勝ったあとにはその日ヒーローとなった選手が音頭をとって「博多手一本」を行うそうで、これをきっかけに「博多手一本」をやるようになったという方も・・・
また「博多手一本」をするにあたり「失敗したらいけない」という暗黙の風潮があるんだとか。これはきっちりと気持ちよく終わらせたいという気持ちの表れなのかもしれません。

「博多手一本」の意味やルーツはなに?

続いて「博多手一本をする」という方でも意外と知らない「博多手一本の意味やルーツ」について調査しました。
まずは博多祇園山笠振興会の事務局長・瀬戸浩隆さんにインタビュー。

質問:博多手一本はいつぐらいからの文化?
瀬戸さん:ひい爺さんのひい爺さんのひい爺さんぐらい前かな・・・随分前だと思います。

質問:「博多手一本」の意味やルーツを知っている?
瀬戸さん:博多では会合や宴会などを「博多手一本」で締める場合、「異議なし」という意味があります。

質問:山笠でも実際にするのか?
瀬戸さん:博多祇園山笠での参加者の皆さんが行う「博多手一本」は締めとしての意味合いよりもあいさつとして行われることもあります。

質問:全国的に知られている「一本締め」と「三本締め」とではなぜリズムが違うのか?
瀬戸さん:聞いた話によると大阪でも締めを行うそうです。その大阪から文化が入ってきたのではないかという説があります。なので大阪のリズムもまじってこのようなリズムになっているのではないでしょうか?

質問:博多の人にとっての「博多手一本」とはどのような存在?
瀬戸さん:未来永劫、守っていかなくてはいけない。継承していかなくてならない文化。AIなんかにはまかせられない!

「博多手一本」のルーツは大阪にあり!?

大阪にも「博多手一本」に似たような「手締め」がある!?ということでお話しを伺ったのは、日本書紀にも登場する大阪最古の神社「生國魂神社」の権禰宜の中村文隆さん。

質問:「博多手一本」と同じものが大阪にも残っている?
中村さん:大阪の中でもいくつかの流派に分かれていて、「大阪手締め」や「大阪締め」「手打ち」などがあまり形を変えずに大阪にはずっと残っています。その中でも生國魂神社に伝わっているのが古い形だと言われています。

その生國魂神社に伝わっている手締めは5拍子だそうで・・・この形はただしい調子といわれている古い形の「大阪締め」なんだとか。
「博多手一本」はやはり大阪がルーツなのでしょうか?なぜ大阪から博多に伝わったのか聞いてみると、中村さん曰く『氏子さんが住んでいる地域を氏地といい、そのエリアの中に「堂島」という地域がありました。江戸時代には江戸幕府公認の全国の米相場の基準となり、日本の取引所の起源となりました。この場所で物の値段などが決まる際に、「大阪締め」をすることによって合意したという満場一致を表していました。これが「手締め」や「手打ち」のルーツとなったと言われています』とのこと。

そして『この「大阪締め」が陸路を通り、町や村を通るたびに変化していき、博多の商人により現在の「博多手一本」に変化したのです』と中村さんは話してくださいました。

この大阪から伝わったとされる「博多手一本」は、現在では博多の文化や歴史の一部となり、参加する人々に一体感を与える素晴らしいものとなったのです。
街の皆さんへのインタビューでは「博多手一本」を知らない、やったことがないという声をたくさん聞きましたが、この伝統ある「博多手一本」をより多くの次の世代に伝えていきたいと願っています。

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