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食卓に直結する農業被害 福岡県だけで74億円 県が独自の支援策を公表 九州大雨

福岡県は、28日、7月7日から降り続いた大雨による農業被害があわせて74億2000万円にのぼるとの試算を明らかにしました。
林業と水産業を合わせると被害総額は127億円です。

青ネギ、ぶどう、果樹の苗木など農作物に被害

福岡県によると、今回の大雨では冠水や土砂流入により農作物や農地、農業施設に甚大な被害が発生しました。農作物では、青ネギや小松菜などの野菜のほか、かき、ぶどう、梨などの果物のほか、果樹苗木など被害範囲は1531ヘクタールに及び、被害額は約29億2000万円にのぼります。果樹苗木の生産量が全国で最も多い久留米市や朝倉市では、苗木が枯れるなどの被害が発生しています。

ビニールハウスや果樹棚は106件の被害を確認

また、ビニールハウスや農業機械の被害は約11億円。
農地や農道、ため池などの損壊被害は3273か所、約30億9000万円。

農業被害の総額は74億円超

このほか、畜産関係の施設や市場施設などの被害も合わせると、福岡県内の農業被害の総額は74億2000万円にのぼると試算しています。

農業・林業・水産業あわせた被害総額は127億円

また、林道の法面崩壊など森林・林業関係の被害総額は52億9000万円。水産業では、浮き桟橋の損壊など300万円となっています。

福岡県は独自の支援策 補正予算で

こうした被害上状況を受け、福岡県は28日、被害を受けた農業者に対しビニールハウスの修繕費や苗木の購入費などを助成すると発表しました。
 

福岡県 服部誠太郎知事
「農林漁業者が経営継続の意欲を失わず、1日も早く次の生産を開始し、県民の皆様に県産農林水産物を安定的に供給できるように、支援を緊急的に実施する」

復旧支援策として、ビニールハウスの修繕費は8割を助成するほか、苗木の被害が甚大であったことから大雨の支援策として今回初めて苗の購入費を半額助成します。
また、河川にふ化直前のアユの卵を放流することで、アユ漁の回復を図ることにしています。これらの復旧支援に20億円の予算を見込んでいて、9月の補正予算に盛り込む方針です。

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