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仲谷一志・服部さやか“初顔合わせ”の新春特番「意気込みはないです」

RKBラジオで毎週金曜21~24時に放送している『#キューパレ 服部さやかのシュンすぎ』が正月にもやってきた! 相変わらず『シュンすぎ』らしく、正月気分も終わろうとしている「新春を過ぎ」たタイミングで、ベテランパーソナリティ・仲谷一志、そして服部さやかがタッグを組み、予測不能な5時間半にわたる放送をお届けする。

今回、2人による初の新春特番を控えた仲谷一志・服部さやかにインタビューを決行、どんな話が飛び出すのだろうか?(聞き手・文=木村公洋)

仲谷一志から見たラジオパーソナリティ「服部さやか」

木村:ラジオパーソナリティ歴30年以上のキャリアを持つ仲谷さんから見て、まだ1年ちょっとのキャリアの服部ちゃんはどのように映っていますか?

仲谷:最初に共演したのが2022年のカラフルフェス(註・RKBのイベント)のラジオ中継だったんだけど、ファーストコンタクトでマイクが断線してしまって、印象的な中継だったのね。そこでの服部ちゃんの振るまいが「僕が同じ場面だったら同じことをしているかも」と思わせるものだった。

ラジオで喋っていると波長が合う人、そうでない人っているんだけど、服部ちゃんは何となく波長が合うんじゃないかなと感じていたね。

『よなおし堂』と『シュンすぎ』で番組前後のクロストークを展開していた時期もあったけど、どんな話を投げても良い感じで返してくれるだろうなという気持ちはあったかな。

一緒に仕事をしだしてから1年ちょっとの付き合いだけど、元々ラジオ以外でも活躍しているし、吉本興業にいるだけあって礼儀もしっかりしている。お酒さえ飲まなければね(笑)

「あのスタッフじゃなければ継続は難しかったかも」

木村:仲谷さんは2023年夏、仲谷さんと服部ちゃんのトークライブの宣伝と告知を兼ねて『シュンすぎ』に出演しています。仲谷さんは『シュンすぎ』という番組をどう見ていますか?

仲谷:単純に面白かった。パーソナリティが服部さやか1人だから、服部ちゃんの会話を最初に聴くのはサブにいるディレクターになるんだけど、ちゃんとディレクターが服部ちゃんの話を聴いていて、リアクションをしている。

ディレクターって、パーソナリティが喋った内容を「いまのすっごく面白いよ」と誤解をさせてあげないと、パーソナリティは喋れないんだよね。「良い番組だなぁ」と思ったし、あのスタッフじゃなかったら番組の継続は難しかったんじゃないかな。

服部:ブースにいて、急に「わたし、世界でひとりぼっちだ」となる瞬間ってありません?

仲谷:スタジオにいる全員が敵に見えるときがあるよね(笑)

木村:そんな状況あるんですか?(笑)

服部:私がオンエア中に一番腹が立つのが、ブースの外でスタッフ同士が会話をしていて、私の話を聞いていないこと。スタッフの数も少ないし、作業も多いとは思うけど、私はそれを見て「聴いてよー!」と叫ぶ。これは何回もオンエアに乗っかっているはずです(笑)

仲谷:それが本気でスタッフたちに叫んでいるのが伝わっているし、そのあとの人間関係がどうなるかも計算せずに叫んでいるのはすごいよね。

服部:その人間関係を保つために、スタッフさんたちに誕生日プレゼントを選びに選んで渡しています(笑)

仲谷:僕も盆暮れ正月の贈り物は欠かさないね(笑)

服部:大事ですよね(笑)「好きだよ!」って言う気持ちを常に出しておかないと。本当に言いたいことを言えるのは「好きだよ!」の気持ちがあるから。これは行動で示さないとダメです。

仲谷:とは言え、どんな形であれ結果は出し続けないといけない。光があるところにしか人は集まらないから。そういう意味では服部さやかは1年ちょっとという短い時間で結果を出したんじゃないかな。他局の番組に呼んでもらって、オンエア後に怒られて帰ってくるとかね(笑)

服部:それは結果を出しとるんやろか?(苦笑)

仲谷:いや、それは大事なことだよ。ラジオパーソナリティとして成長するためには。

番組開始から1年弱。方向性は「間違っていると思う」

木村:服部ちゃんは自ら希望してラジオ番組を始めたわけじゃないんですよね?

服部:『シュンすぎ』が始まるまで、私はラジオにあまりいい印象をもっていなかったんです。前にレギュラー出演していたラジオの番組があったんですけど、自分の実力不足もあり、その番組は1年ほどで終了したんです。真剣に向き合う事をしてなくて、ラジオに対して悪い印象ばかりが残ってしまったんです。

そんな中「RKBラジオで服部のレギュラー番組が決まったよ!」と会社から連絡があったんです。でも、どんな番組をつくったらいいのかわからなくてスタッフに相談したら「服部の良さってなんだろうね?」と聞かれたので、「ないっすね」と返したら「服部の良さは良くも悪くも性格が悪いところかな?」と冗談ぽく言われたんです。

そして「気負わなくていいだろうし、服部好きなことを好きなようにやったらいいんじゃないの?」と言ってくれたので、それならば! あえて私は日本で一番嫌われるラジオパーソナリティーを目指してやろう!」と思って始めたのが『シュンすぎ』でした。

木村:それから1年ちょっと経ってみて、ごちゃごちゃな気持ちは消えましたか?

服部:その気持ちは消えましたけど、正直なにが正解かわからないまま、突っ走ってきた感じはあります。番組をやり続けて何となく方向性も見えてきた。じゃあ、この方向性が間違っていたのかと言われると…「間違っている」と思います(笑)

一同:(爆笑)

服部:そりゃあみんなから好かれたほうがいいに決まってますよ。番組にはめちゃくちゃクレームが来ているし。でも、ここまで来たらもう戻れない。進むしかない。性格の悪さはもうバレているので、隠す事ができないんです(苦笑)番組の行く末はどうなるかわからないですけど、この行く末を見てみたい気持ちはありますね。

『新春すぎ』への抱負は「特にありません」

木村:最後に『新春すぎ』の意気込みをお願いします。

服部:チグハグ具合を楽しんで聴いてほしいです。ラジオパーソナリティ歴1年ちょっとの私と30年以上の仲谷さんの話は、基本的にチグハグというか噛み合わないんです。「いや、服部ちゃん。それはラジオパーソナリティとしてどうなの?」と言われたことに対し、私が「いや、仲谷さん。それはちょっと古いんじゃないですか?」と言い返すこともあるかもしれない。

仲谷:キャリアや性別だけでなく、生きてきた時代が全く違う2人の話なので、服部ちゃんが知っていることで僕が知らないこともあれば、その逆もある。そのデコボコ感を、互いに素直に知らないままで話を展開していきたいかな。知っているフリは互いにしないようにしていきたいよね。でも、僕はきっと知らないことを知っているフリをするんだろうね(笑)

服部:仲谷さん。それはさすがにダサいっす(苦笑)でも、「帰省番組」というか、福岡に久々に帰省した娘のことを父親が理解しようと話を聞いている感覚に近いのかなと。

木村:なるほど。この記事を読めば『新春すぎ』が楽しく聴けそうです。ありがとうございます。

服部:すみません…これだけさんざん喋って言うのもなんなんですけど…やっぱり意気込みはないです。

木村:えっ、まさかの意気込みなしですか(笑)

服部:だって1月3日の昼から「どーもー!」って2人がテンション上げてもうるさいだけでしょう。いつものテンションでやっていきます。じゃないと5時間半も持たないっす(笑)

仲谷:5時間半もあればさ、人間の考え方も変えられるじゃない。僕は5時間半で服部さやかの価値観を変えてみせます!

服部:いやいや、そんなのやんなくていいです。「意気込みなし」くらいがちょうどいいんですってば(笑)というわけで、1月3日の『新春すぎ』、よろしくお願いいたします。

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