熊本発!ファッションイノベーション
今年、5年ぶりに熊本で開催された日本最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション」。会場で注目を集めたブランドがある。ブランド名は「ubusuna(うぶすな)」。特徴は「和服でも洋服でもない日本の服」というジェンダーレス、エイジレスのデザイン。作ったのは熊本の老舗アパレル「古荘本店」の6代目社長古荘貴敏さん(46)。
きっかけは古荘さんが抱いていた大量生産・大量廃棄や効率化が前提のファッション業界に対して感じた疑問から。対照的に少量生産、長期使用、非効率を掲げる。産土(うぶすな)=「自分たちが産まれた土地」という意味が込められ主に熊本産の綿や藍などの素材を使っている。
縫製にもこだわっていて、唐津市の縫製工場では特有の曲線美を表現する難しい弧を描きながらのミシン掛けを行う。久留米市の工場でも一部に絣を入れるパイピング(玉縁)という加工を施す。これらは大手が避けてきた非効率な一手間だが、そうして生まれる伝統工芸品のような服は今後の地域アパレルの活路を見出している。
ubusunaは6月、イタリアのフィレンツェで開催される世界最大のメンズファッション見本市に出展した。熊本から世界に向けて挑戦するubusunaの取り組みを追った。
ubusuna https://furushohonten.co.jp/ubusuna/
企業名:株式会社古荘本店
住 所:〒860-8608熊本県熊本市中央区古川町13番地
電 話:096-355-3390
ホームページ:https://furushohonten.co.jp/
・shop ubusuna
住 所:〒860-0015熊本市中央区古川町27-2 2F
電 話:096-288-4954 ※営業時間外は古荘本店096-355-3390
営業時間:木・金・土 13時~18時
インスタグラム:shop ubusuna
取材後記
取材を始めたきっかけは東京ガールズコレクションの映像を見た時でした。着用した女性モデルの颯爽とした姿が純粋に「かっこいい!」と感じました。男女兼用の服でどちらかというと男性をイメージしてデザインされていますが女性からの人気が結構高いそうです。
これは、ubusunaならではの曲線美のデザインが関係しているのでは?と推察しています。クリエイティブディレクターの重藤さんによるとubusunaのデザインの着想のもとは縄文時代だそうです。(これには深い話が詰まっているのでここではあえて触れません!詳しくはubusunaのHPで)流行の最先端とは対極にある古代の日本をイメージしたところにubusunaのデザインの普遍性があるように感じています。
また、服のクオリティも高いですが値段も予想を超える高さでした。これで売れるのか?と思いしましたが、先日もある地元企業が「制服に使いたい」と50着まとめ買いでの採用が決まったそうです。6万円のシャツだけでも50着だと300万!秋にはオンラインでの販売も開始予定とのことで今後のubusunaの活躍に期待大です。
(RKK熊本放送/伊藤 和雄)
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう