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音を、希望を、紡ぐ ~左手のピアニストと優しい人々~

ここ数年、注目される「左手のピアノ」。通常、左手で伴奏、右手でメロディを弾くが、この両方を1本の手で弾く。五音という厳選された音の世界は両手とはまた違う美しさを持つ。
熊本県在住のピアニスト・月足さおりさん(42)は、先天的な病気で数年前に右半身が麻痺し、左手のみで演奏。徐々に症状が進行し、車いす生活になっているが、その美しい音色と高い技術が評価され、国内外で数々の賞を受賞している。
コンサートでは進行する病気の不安も隠さず率直に語る。弱さを隠さない強さ、明るい笑顔は、清らかな演奏と共に多くの人々を惹きつけている。作曲の勉強をしたことはないが、初めて作った曲はプロの作曲家も称賛。世界的に有名な左手のピアニストも世界中のコンサートで弾いている。症状が進行し時々落ち込むこともあるが、心優しい人々のあたたかな気持ちに包まれ、「”いつか”ではなく、やりたいことは今しよう」と行動する月足さん。その2年間の日々を追う。
(製作: RKK熊本放送 /岩永 典子)

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