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この野菜‟もじょかど?”

「野菜が大好きっていうよりかは、食べ物を作る人が好き。その人が作ったものだから、食べたいと思う」。気さくな笑顔をにじませるのは、澤井健太郎さん(43)。熊本県水俣市にある小さな青果店・もじょか堂の店主だ。

店には、澤井さん自ら生産の現場を訪れ選び抜いた有機野菜や米、調味料などさまざまな食材が並んでいる。
ちょっと変わった店名「もじょか堂」は、野菜を誇らしげに「もじょかど?(可愛いでしょ)」と見せる農家の言葉をヒントに名付けたそうだ。これはまた、澤井さん自身が彼らの食材をひとつひとつ大事にしていきたいという思いも込められている。

澤井さんが食について深く考えるようになったきっかけは、水俣の農家に共通するある思いに気づいたことだった。
「ここは水俣病という重い歴史を背負う土地。だからこそ、環境への影響や食材の安全性によりこだわり、農薬を使わない難しい栽培方法に果敢に挑戦する」。そんな姿勢に心を打たれ、すっかり地元農家に惚れこんでしまった澤井さん。
自らもアボカド栽培に挑戦しながら、流通を通して彼らの野菜を広めるため奮闘している。その日々を追った。

(製作:RKK熊本放送 / 堀田 結生)

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