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カワムラ家具最後の夏~憧れつづけた少年の夢実現計画~

福岡市西区のカワムラ家具。婚礼家具などで長く愛されてきましたが、インターネット販売店が台頭した影響などもあり今年の9月で創業112年の歴史に幕を閉じます。

その知らせを残念がる小学5年生の小林渚夏(そな)くん。5歳の頃、河村社長が保育園に紙芝居に来てくれたことで社長の大ファンに。その後も店を何度も訪れたり、社長のライブに足を運んだりしました。渚夏くんの家はカワムラ家具製品や2ショット写真など河村社長との思い出一色。

渚夏くんのお母さんも「カワムラバンドのDVDを何度も見たり、社長が出る番組は全部録画したりしている」と渚夏くんのカワムラ家具愛のすごさを話します。河村社長と出会って以来、渚夏くんの夢はカワムラ家具で働くこと。小学校に上がると履歴書を書いて持っていくなど猛アピール。そんな中の突然の閉店ニュースに渚夏くんは「長年カワムラ家具で働きたかったので悲しい」と話しました。

一方、河村社長も「閉店を決めたときに、渚夏くんが大きくなったらカワムラ家具で一緒に仕事がしたいと言ってくれたことが頭によぎった」とのこと。そこで渚夏くんに一日店長をしてもらうことになりました。
一日店長当日の午前9時30分。カワムラ家具に到着した渚夏くんを入り口で河村社長が出迎えてくれました。社長がこの日のために特注してくれていた渚夏くん専用のエプロンを着て、いざミーティングへ。渚夏くんは「100万円売るためにカワムラ家具に来た」と意気込みを見せます。

とは言え、初めての経験で何も分からないため高田課長が接客の練習相手を買って出ました。「仕事から帰ってきて雜に座るのがソファだ」と高田課長が教えると、接客練習では「仕事から帰ってきた感じで雜に座って自分に合うものを選んだらいいと思います」とアレンジを加える渚夏くん。飲み込みが早く言葉もスラスラ出てきます。
いざ営業開始の午前10時。早速接客を試みますが、簡単には応じてもらえず…。そこで河村社長が渚夏くんに特別な権限「決裁権」を与えます。
人生初めての値段交渉では、元々5500円だったものを6000円と高くしてしまった渚夏店長でしたが、だんだんとコツを掴んできたのか家具を売るためグイグイ攻めていきます。

そしてついにテレビボードを渚夏店長決裁で値下げし、売ることができました。それを河村社長に報告すると社長も自分のことのように喜びます。気分が良くなった河村社長と渚夏店長は、タレをお客様にプレゼント。渚夏くんは初めて家具を売り「めちゃくちゃうれしいし、少し自信がついた」と話します。

さらにその後、高田課長から教わったソファの良さを伝える“雑に座ってもらう作戦”を実行。少しお安くしソファも商談成立しました。
ここで12時のお昼休憩。大好きな社長との時間、社長おすすめのカレーをいただきます。 「お客さんに売るのが面白い」「夏休みの宿題は初日で終わった」など社長との会話を楽しむ渚夏くん。また社長から高校や大学は考えているのか聞かれると「東大に行きたい」と答え、社長も応援していると。
お昼休憩が終わった12時30分。午前中から駐車場満杯だったそうで、午後も全力でセールスします。夫婦のマットを値下げしてほしいとの要望に社内会議の結果、妊婦さん特価で税込み3万8500円を3万5000円に。もう一声と粘る旦那さんに3万4000円+焼肉のタレ1本をつけて無事交渉成立。その後も休むことなく店長の仕事に取り組みました。

そして渚夏くんが一日店長を終える14時30分に。河村社長が立派に店長を務めてくれた渚夏くんに何やら良い報告があるとのこと。なんと渚夏くんが店長を務めていた時間で売り上げ100万円を達成しました。河村社長は「店を閉めると決めたときに渚夏くんとの約束が気になって、何かの形で約束を果たしたいと思っていた。これですっきり店を閉められる」と話しました。
さらに渚夏くんから感謝の手紙が…。一日店長として一緒に働く機会をくれたことへの感謝と、渚夏くんの今までの思いを込めた手紙もしっかり読み上げました。

この経験を通して「人生で一番の思い出になった」と渚夏くん。そして「河村社長には今日一番大切なことはお客さんの心を大切にすることを教わった」「夢は河村社長みたいな優しい方になること」だと話しました。
カワムラ家具/福岡市西区福重4丁目3-8
最終営業日:9月25日(日)
☆最終営業日までセール開催中

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