PageTopButton

小さな島のカフェづくり④~佐賀県加唐島~(最終回)

5月からお送りしていた島カフェシリーズ第4弾、最終回。佐賀県の最北端、呼子から船で15分の場所にある加唐島。家族4人が手作りのカフェ作りに挑んでいます。オープンに向け、小さな島カフェの準備に密着しました。
佐賀県の最北端の島、加唐島(かからしま)。人口およそ100人の小さな島に、この夏、
小さなカフェがオープンしました。主人公は二人の姉弟。井川えりなさんと真太郎さん。
弟の真太郎さんは、中学3年生の時、福岡市の中学校から転校し、祖母と二人暮らし。島の人々に見守られながら、1年間を過ごし、島で新たな夢も見つけ、今年念願の航海士になりました。祖母と母の故郷の加唐島に恩返しをしたい、そんな思いでこのカフェを作り出しました。
最初に取り組んだのは、築100年の古民家のリノベーション。DIY初心者の二人は島の人々や親戚、友達の力も借りながら、全て自分たちの手で手作りのカフェ作りを始めました。
壁を壊し一から作り上げた客席のカウンター。シンクから全てオリジナルのカフェが完成したのはお披露目の日当日でした。構想5年、加唐島唯一のカフェがようやくオープンします。
8月プレオープンの日。島民や親戚、クラウドファンディングで支援してくれた人々を招いたお披露目の会が開かれました。調理を担当するのは、母のゆかりさんとえりなさん。

この日、島の人々はイベントには欠かせないお揃いのTシャツでカフェを訪れました。
中にはサプライズでプレゼントを持ってきてくれる方も。島をイメージしてブレンドされたコーヒー豆を引くのは、代々この家で活躍した石臼。豆を挽く体験は子どもたちに大人気でした!
島の畑で育てた野菜たっぷりのピザは、特産の椿油をたっぷりとかけて、おいしく焼きあがりました!この日一番人気だったのは、アラカブとオコゼを使ったフィッシュ&チップス。その日釣れた魚で作る島の恵みたっぷりのメニューです。
デザートは、売店がない島では貴重なアイスクリームを手作りで。チーズテリーヌに島で育ったゆっくりももを使ったソースを添えます。島のみんなが集まれる憩いの場所になると、みなさん喜んでいらっしゃいました。
この日は、弟の真太郎さんは航海中で留守。テレビ電話でみんなと話します。真太郎さんがいないので家族だけでは料理の提供が間に合わず、お客さんとして来ていた島の人がお手伝いする場面も。
そんな光景もここならでは!ピザに使われているのは島の畑でおばあちゃんが愛情いっぱい込めて育てた野菜たち。足りなくなったらすぐに調達できます!プレオープンの日、夜遅くまで、島の人々で賑わいました。
9月17日、オープン当日。台風の影響で、ほとんどの予約がキャンセルに…。しかし、来てくれる数少ないお客さんのために、準備をします。カフェには休暇をとってこの日を迎えた真太郎さんの姿も。
そして、島カフェ名物ハプニングも!なんと作っていたアイスクリームがしょっぱい?どうやら、砂糖と塩を間違えたようで…。まあそんなこともありますよね。(笑)

この日の予約は2組。クラウドファンディングで支援してくれた男性と、真太郎くんの島留学時代の同級生です。島で3人が会うのは、中学卒業以来。久しぶりの再会に話が弾みます。天候に左右されながら、いろいろあるのが「島カフェ」。

もっとこの島でできることを増やしていきたいと、真太郎さん。加唐島でいかに楽しんでもらうのか?を探すことが課題であり目標と話す、えりなさん。小さな島のカフェ「Selfish」ははじまったばかり!これからが本当に楽しみですね!
Selfish加唐島Cafe
インスタグラム:@taishinmaru3033 毎週金・土・日・祝日 午前9時~午後4時30分(1日限定20組・要予約)

詳しくは「かからしまカフェ」で検索

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう