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福岡県民のアノ疑問を解決!老舗和菓子店・如水庵の「筑紫もち」の読み方はちくし?つくし?

全国に多くのファンがいる福岡の銘菓「筑紫もち」。45年愛されるロングセラー商品だが、こんな疑問を抱いたことはないだろうか。
「“つくし”?“ちくし”?どっちなの?」
「きな粉がこぼれて食べにくい!」
「“筑紫もち”と“信玄餅”って…なんか似てない?」

今回のカイシャテインメントでは、誰もが一度は思ったことがある“筑紫もちの3つの疑問”を解決する!

「つくし」?「ちくし」?どっちなの問題!

如水庵の森正俊社長に読み方について尋ねると、「正しくは“つくし”です」との答えが!そう、公式名は「つくしもち」で、パッケージにも“つくし”とふりがなが書かれている。
“筑紫”という漢字は、福岡など九州北部では “ちくし”と発音するのが一般的だが、日本の多くの地域では“つくし”と読む。そのため公式の読みは“つくし”としている。
しかし森社長曰く、「地元の方は“ちくし”と言うのでどちらでも良いです」とあっさり。如水庵としては、どちらでも間違いではないようだ。

きな粉がこぼれてなんだか食べにくい問題!

筑紫もちを食べる際、誰もが突き当たる壁がある。どうしてもきな粉がこぼれてしまうのだ。悩みつつも工夫しながら食べている方も多いのではないだろうか。
社長に直撃すると、うまく食べる方法があるらしい。そのおすすめの食べ方がこうだ!
  1. おもちの上に載っている透明のフタをはずし、捨てずにとっておく。
  2. まずはおもちときな粉だけを味わうため、黒蜜をかけずに、3つのうち真ん中のおもちだけを食べる。
  3. 真ん中の空いたスペースに黒蜜を注ぐ。
  4. 空になった黒蜜の袋は、汚れないよう①のフタの上に載せ、“袋置き”として活用。
  5. ③の“蜜の池”で、おもちときな粉と黒蜜をよく絡めて食べる。(3つ目のおもちも同様)
こうすることでパッケージからこぼれることなく、しかもおもち・きな粉・黒蜜の全てをしっかりと味わうことができる。
この食べ方は「蜜ノ池流」と名付けられており、他にも「三段流」「別添(べつぞえ)流」と3つの流派があるとのこと!これらの作法は如水庵の公式YouTubeで公開中だ。

「筑紫もち」と「信玄餅」似てるんだけど問題!

非常に聞きづらいあの疑問…「これは信玄餅なのでは?」
「信玄餅」は山梨県を代表する銘菓。森社長も何度も食べたことがあり、同じように“きな粉のおもちに黒蜜をかける”商品だが、“味が全く違う”とのこと。
「現会長が幼い頃、おばあちゃんが作るきな粉もちが大好きだったことから作られたのが“筑紫もち”。このようなお菓子は日本全国であります」
実は信玄餅の他にも、おもちときな粉を使った似たお菓子は全国にたくさんある。筑紫もちと信玄餅との間に、何ら関係はないのだ。

如水庵の意外な!驚きの歴史

実は如水庵、創業の詳細が不明。1580年代の安土桃山時代と言われているものの、証拠がなくあくまで言い伝えなのだとか。
戦前までは神社仏閣から落雁の注文を受け、お供え物の調進所として活躍し、一般向けの和菓子作りを始めたのは戦後から。そのきっかけとなったのが、福岡にゆかりのある軍師・黒田官兵衛だった。昭和26年、黒田家から贈られた“藤巴”の家紋入り屋根瓦をもとに、「もなか黒田五十二萬石」が完成した。
敬愛する官兵衛にならい、屋号も、もとの「森榮松堂」から名字の“森”を捨て、「五十二萬石本舗」、さらには「如水庵」へと変えた。
如水庵の今後を森社長に聞いた。
「守ってきた技術は継承していきながら、和菓子だけにこだわらず洋の素材も取り入れ、本当においしいお菓子を追求していきたい」
博多愛あふれる如水庵。未来の姿も楽しみだ。

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この記事を書いたひと

軽部明香里

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アナウンサー、ナレーター、タレント、記者、そしてライター。東北で生まれ育ち、東京経由で九州へ。大好きな福岡と東京を拠点に活動中。またの名は、訛りすぎるアナウンサー・酒田倉子。時々出身地の山形弁を話す。<br>所属:<a href="https://litomon.jp" target="_blank" style="text-decoration: underline;">リトルモンスターエンターテインメント</a>