「時速５０キロで計測！トンネル点検のスペシャリスト」

記憶にも新しい中央道の笹子トンネルの崩落事故。死者を出す痛ましい事故だった。
現在、国内の道路トンネルは９０００本余りとも言われる中、建設後３０年から５０年が経過したものが多く存在する。今後これらの維持管理が必要で、コスト削減要求の中では効率の良い点検方法が求められている。

そんな中、交通規制をすることなく効率的に点検を行うシステムを開発した会社が、北九州市にある。計測検査株式会社だ。
計測検査株式会社は、時速５０キロで走行しながらトンネル表面のカラー画像と高精度な３次元空間位置データを効率よく取得できるMIS & MMS（Mobile Imaging Technology System & Mobile Mapping System）愛称MIMM（ミーム）を開発した。

これにより、トンネルの漏水箇所や変色、０．２mm幅以上のひびを認識し、トンネルの３Ｄ形状も計測でき、横断形状や表面変状などを計算できる。そして何より、道路利用者への負担が大きいトンネルの通行止めや交通規制の必要がなく、トンネルを1往復するだけの短時間で計測できる。
このシステムを開発するきっかけ、開発過程の苦労話、開発後の反応、今後の可能性に迫る。