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沖縄を食べるチョコレート

近年、カカオ豆(Bean)からチョコレート(Bar)まで、一貫して自社工房でというこだわりの「Bean to Bar」が増えている。そんな中、沖縄でしか作り出せないチョコレートがある。その完成度たるや驚くほど。 フルーツを閉じ込めたような上質な酸味、アルコールを感じさせる独特な発酵感。まるでワインのように味わう新感覚のチョコレートだ。

作っているのは、沖縄県北谷町のタイムレスチョコレート。世界中から買い付けたカカオ豆と、沖縄と喜界島のサトウキビのみで作られる珠玉の一枚は、市販の滑らかなチョコレートと違って、じゃりじゃりとした舌ざわり。そして、一口噛みしめるごとに広がるアロマ。その独特な美味しさは、一度食べたら虜になる。

外国人が多く訪れる土地柄も功を奏し、ファンは世界各地に!開業2年目にも関わらず、ニューヨークのチョコレートショー出店の誘いも。 しかし、オーナーの林正幸さん(32)をはじめ、スタッフのほとんどがお菓子作りは未経験。 バイクのバイヤーや、WEBデザイナー、バーテンダーなど異業種出身だ。 スイーツの“素人”たちが生み出すチョコレート。パンチの効いた味の秘密は、沖縄の基幹作物・サトウキビへの強いこだわりにあった。
会社名:TIMELESS CHOCOLATE
担当者:林 正幸 代表
住所:沖縄県中頭郡北谷町美浜9-46
Distortion Seaside Bldg 2F
電話:098-923-2880
HP:工事中(2017.4~オープン予定)
Facebook:?https://www.facebook.com/timelesschocolate ※ネット通販はおこなっておりません。

取材後記

「ものすごく美味しいチョコレート店がある。」タイムレスチョコレートのことを知ったのは、スイーツ好きの友人からの口コミだった。

バレンタイン商戦に踊らされ、毎年、様々なチョコレートを味わってきた私。
「滑らかな口どけ」「濃厚な甘さ」が、チョコレートの誉め言葉だと思っていたし、
どんなに一粒数百円の高級チョコでも、なんとなく味の想像はつく。

そして、タイムレスへお手並み拝見とばかりに足を運んだ。
出迎えてくれたのは、パティシエというより、お菓子とは無縁そうなストリート系の青年たち。
注文をする前に、オーナーの林さんやスタッフの熱い原料トークがはじまる。
チョコレートの原料であるカカオと砂糖を、勧められるがままにテイスティング。

「カカオってこんな味がするんだ!」粒を噛みしめると、アロマが口の中ではじけて、爽やかなフルーツ感が広がる。
驚いた。さらに、工程や、チョコレートにかける思いまで、トークは止まらない。
林さんは「自分たちのチョコレートは、最低5分は説明を聞いてもらわないと伝わらない」と言う。
原料の知識を吸収した上で食べたチョコレートの味は、本当に、今まで体験したことのない味だった。
この美味しさを生み出しているのは、彼らの「ストリート感覚」。
どこに行っても、ストリートで遊ぶ感覚で、自分たちが本当にいいと思ったものを見つけて、表現することを忘れない。
彼らは、いつもワクワクした表情で、自分たちにしかできない事を探している。

沖縄のサトウキビの底力を感じさせてくれるチョコレート。とってもワクワクするし、パワーをもらう。
ぜひ店舗へ訪れて、林さんの熱いトークを聞きながら食べることをおすすめしたい。

担当:RBC琉球放送 比嘉 チハル

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