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求道の精神~五輪を掴めなかったものたち~

2022年第3回
制作:RBC琉球放送
ディレクター:下地 麗子

東京五輪で活躍し輝きを放ったメダリストたち。しかしその頂点に立てるのは一人だけ。傍らで練習し、同じ努力をしても、それを掴めなかった選手たちがいる。そばにいても、その輝きや強さは、手の届かないところにあった。

五輪初採用の空手の金メダルは空手発祥の地、沖縄から生まれた。「個人・形」で世界選手権3連覇中だった喜友名諒(31)が、その力を発揮。空手界初・沖縄初の金メダルをつかみ、県内は喜友名フィーバーに沸いた。

そんな圧倒的世界王者の隣で稽古を続けてきたのが、今回の主役、金城新(30)だ。小学生のころから共に同じ道場で稽古に励み、3人で演武する「団体・形」では喜友名と共に世界選手権で2連覇を達成。しかし、オリンピックに「団体・形」はなかった。個人・形でも強化選手に選ばれ五輪出場をめざした金城だが、隣にいる世界王者を前に、その出場権をつかむことはできず…。さらに、五輪後の目標だった世界選手権は、団体・形での出場さえ逃してしまった。

圧倒的強さや輝きを間近にしながらも、稽古を続けてきた金城。空手という武道の精神と、競技者としての年齢の壁と、様々な思いが交錯する中、金城は2021年最後の大会、アジア選手権に挑む。

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