PageTopButton

水族館副館長は中学生!

「やながわ有明海水族館」の副館長はなんと中学生!亀井裕介君(15)だ。テレビなどでおなじみの「さかなクン」のように魚に関する知識が深い。訪れるお客さんにていねいな説明でムツゴロウやウナギ、タナゴなど地元に生育する絶滅の危機に瀕した魚たちの魅力を語る。

福岡県柳川市は市内を掘割が縦横に流れ、水郷と呼ばれる。ウナギ料理で有名だが、昭和30年代までは掘割にはたくさんのウナギがいた。亀井君は福岡市の中学生だが、特に柳川の掘割に生息する魚に興味を持ち足しげく通うようになった。

「子供たちに地元柳川の生き物を知って環境を守る意識を高めてほしい」という願いで作られた水族館だが、規模はとても小さく館内は地元に生息する魚たちを中心に約70種類が展示されている。2010年に個人が開いた「おきのはた水族館」だったが閉館の危機に際し、NPO法人SPERAを中心に2016年にリニューアルオープンした。大学生が館長を務め、今回初めて副館長職を設け中学生の亀井君が就任。柳川の掘割にあふれるほどのウナギがいた数十年前の豊かな自然環境に戻す一つの力になれればと今日も魚を追う毎日だ。
■取材先
会社名:やながわ有明海水族館
住所:〒832-0066 福岡県柳川市稲荷町29
電話:0944-72-2424
その他:
平日:12時~16時30分
土日・祝日:11時~17時
定休日火曜
料金 大人 300円、 小~高校生 100円、幼児 無料

取材後記

やながわ有明海水族館はとても小さいです。けれど地元の自然を大切にしようという人たちの気持ちがよく伝わってきてうれしくなる場所です。

小規模でもそれなりに経費はかかるはずですが、NPO法人SPERAの人たちはみんなボランティアで魚の世話や受付などをしています。さらに番組でも紹介した柳川の掘割大調査など子供たちへの啓蒙活動もがんばっています。中学生副館長の亀井君はとてもすなおに育っている少年です。心から柳川の川魚が大好きで、「さかなクン」のように豊かな知識を貯めて子供たちを喜ばせようとしています。

環境問題も大上段に構えなくても、まずは足元からできることをすればいいんだなと気づかされた取材でした。
担当:RKB毎日放送 山田尚

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう