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博多から世界へ届け!|アナウンサーコラム

博多の街は、伝統784年、博多祇園山笠の真っ最中。絢爛豪華な飾り山笠が1日から福博の街を彩り始め、数日後に動き出す舁き山笠は、一部が人形の飾り付けを済ませ公開済み。5日と6日で、山笠に神様を宿らせる神事「御神入れ」が全ての流で完了する。

「福岡は街に活気を感じるね」という、遠方から訪ねてきた友人のことばとともに「山笠のあるけん博多たい!」という、かつてとあるテレビCMで流れていたフレーズを思い出すのが、決まって毎年この時期。山笠の熱気こそが街の活気の基盤だと思えるのだ。

山笠人形には強い願いが込められ、そこにさまざまメッセージが隠れている。特にここ数年は、全国的に増加傾向にある自然災害や世界各地での戦争の沈静化、また、子どもたちの健やかな成長を願うものが多い。取材していると、伝統ある祭りを次世代へつなごうとする熱意を毎年のように感じ、さらに祭りが行われること自体への感謝を口にする舁き手が増えてきたように思う。おそらく、コロナ禍で2年間山笠を舁けなかった辛さ、寂しさを経験してのことであろう。

七つの流の人形はもちろん見た目は異なるが、どれも威勢よく駆け抜ける。各流の思いが博多から世界各地へ届くことを願う。


7月5日(土)毎日新聞掲載

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茅野 正昌

RKBアナウンサー

出身地:福岡県福岡市 誕生日:4月17日 アナウンサーをめざしたきっかけ 小学生のころ、ラジオで野球中継を聴いていて

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