「愛」と「スペクタクル」を時代物として活写した山本周五郎作品
これは江戸版の「タイタニック」だ!!
再放送:日曜 19:45~20:00(7/5、7/12、7/19、7/26)
朗読番組「おしゃべり本棚」を3年ぶりに担当します!RKBアナウンサーの坂田周大です。この3年間、諸般の都合で離れていました。久しぶりなので、気合入っています!いいね!!
今回朗読する作品は、山本周五郎の「三年目」。とにかく時代物の魅力が詰まっています。当時の風俗や庶民の暮らしぶりが背景に生き生きと描かれています。そしてストロングなストーリー。まずは一本気な主人公・友吉が魅力的です。
物語は大工職人の友吉が、3年ぶりに江戸へ帰ってくるシーンから始まります。友吉は、婚約者のお菊と、その身元を預かっている弟分の角太郎を尋ねますが、居場所が分からず困惑します。長雨続きの江戸の町で、二人を尋ね歩くうちに、思いもよらない事実に直面して・・・というドラマなのですが、とにかく友吉が「いい男」なんですね。純情でまっすぐで大工としての腕もある。でも、弱い一面もあって(それがもとで3年間江戸を離れていたのですが)そんな友吉が葛藤をため込んでいってラストに爆発させます。これがもう、愛と感動のスペクタクルなわけです!友吉が2人を探して歩き回る先にたどり着く結末やいかに!!
朗読して気づいたのですが、登場人物がおしゃべりなんですね。なので印象的なシーンは地の文が少なくセリフが多いのです。戯曲のようなテンポが生まれ味わいがあります。第2回(7/11放送分)の友吉と小料理屋の女のやりとり(これが粋です!)や、第4回(7/25放送分)の友吉、角太郎、お菊の3者入り乱れてのアクションシーン(息をのむ感じが伝わるといいな)は聴きどころです。朗読するのは難しいのですが、頑張りましたのでぜひお楽しみください。終盤のスペクタクルシーンは、まるで沈みゆくタイタニックの中のジャックとローズ・・・そんな映画のような迫力が脳内に広がればと願っています。
私にとって3年ぶりの「おしゃべり本棚」で朗読するのが「3年目」というのは偶然ですが、3年の月日の中で「朗読」に寄せる思いは決して小さくはなく、今回これを「三年目」朗読の決定版にするぞ!という意気込みで取り組みました。
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