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情熱がおいしさに!完全養殖うなぎへの挑戦

大分県佐伯市の「山田水産株式会社」。“愛情品質”をモットーにおいしいものを届けることを目指している。この会社の2代目を務めるのが、山田信太郎社長(52)。


1997年にうなぎの養殖事業を開始すると、当時不可能とされていた「無投薬でのうなぎ養殖」に挑戦。失敗を重ねながらも、水質や餌などを徹底管理し“病気にさせない”ことで薬を不要にする育成技術を確立。日本初の無薬養鰻による安定供給を実現した。


一方で、うなぎは絶滅危惧種に指定されるなど将来的に枯渇が懸念されている。その一つの解決策とされているのが“うなぎの完全養殖”。2010年に国の公的研究機関が成功したものの、稚魚の生存率の低さや莫大なコストから、商業化は進んでいなかった。


こうした状況の中で、山田水産は完全養殖の研究に着手。無薬養鰻で培った繊細な育成ノウハウを応用しつつ、国の研究機関と連携して“餌の改良”や“専用水槽の導入”などにより、稚魚の生存率の向上に成功。今年ついに完全養殖うなぎの世界初となる一般向け試験販売を行った。


おいしいうなぎを食卓へ届け続けるため、完全養殖技術のさらなる改良と普及に取り組む山田信太郎社長の挑戦を追う。

<取材先データ> 

山田水産株式会社
代表者:代表取締役 山田信太郎
住所:大分県佐伯市野岡町1丁目5番3号
電話:0972-22-1425
HP: https://yamadasuisan.com/
 

取材後記

「世界初!完全養殖うなぎの蒲焼きを一般向けに試験販売」、今年の5月に発表されたこのニュース。あっという間に日本中で話題となり、“うなぎ”という食文化に対する日本人の思いの強さを感じながら、今回取材をスタートさせました。

 

最初に驚いたのが、「完全養殖うなぎの成功」が通過点の一つでしかないという言葉でした。

山田水産が一番大事にしていることが、“安全安心でおいしいものを届けたい”という思い。「“完全養殖うなぎの試験販売”ができたことよりも、食べた人が“おいしい”と言ってくれたことが何よりうれしかった」と語る山田社長の言葉から、山田水産という会社の強みを感じることができました。

 

実際に取材した各現場では、非常に手間暇がかかることを丁寧に作業しながらも、いきいきと意見交換している現場の様子が忘れられません。そこからは、会社全体が同じ方向を向いている強みを感じ、不可能とされていた事柄を可能とした理由を知ることができました。

 

そしてもう一つ忘れられないことが、“完全養殖うなぎの蒲焼き”のおいしさ! 日本人に生まれてよかったと感じるとともに、一つの通過点を超えた、山田水産の次なる“おいしさ”への挑戦が非常に楽しみになりました。


(OBS大分放送/清水誠人)

 

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