PageTopButton

追え!海の王者マッコウクジラ

長崎の近海にはいないと言われていたマッコウクジラ。歯を持つ生き物では最大で、水深1000メートル以上の深海に潜りダイオウイカを食べることでも知られています。そんな海の王者が、毎年春から夏にかけて長崎県五島沖に群れで訪れることが分かりました。突き止めたのは長崎大学水産学部の天野雅男教授54才。クジラやイルカの生態を調べるため日本中を飛び回ってきた研究者です。マッコウクジラは群れで生きています。メスは血縁で群れをつくり、温かい海に定住。一方のオスは、常に広い範囲を回遊しているため観察が難しく、どのような繋がりで群れを作っているのかさえ分かっていません。五島沖にやって来るのはオスの群れでした。天野教授にとっては驚きの発見です。「毎年、オスの群れを観察できる場所があったなんて・・・」。長期的に調べられればオスの生態解明に近づけるかもしれません。天野教授は本格的な調査に乗り出しました。五島沖を訪れる理由、群れの数、そして構造。知りたいことは山ほどあります。
番組では5月、五島沖で実施された3日間の洋上調査に密着。マッコウクジラの研究に奔走する天野教授を追いかけました。
(製作:NBC長崎放送 / 岩本 彩)

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう