中島理恵のさわやか信州リポート

土曜 9:18
善光寺のお隣で美を堪能 長野県立美術館(東山魁夷館)

善光寺のお隣で美を堪能 長野県立美術館(東山魁夷館)

善光寺の東隣にあるのが長野県立美術館。本館と東山魁夷館で構成されています。
本館は、建て替えられて2021年4月に開館しました。
コンクリートと石、白い壁に大きなガラス、そして信州産の木材(ヒノキ・カラマツ・クリ)を組み合わせた、モダンかつナチュラルな建物です。
2021年12月、当時の副館長・井上英さんにご案内いただきました。

長野県立美術館のコンセプトのひとつが「ランドスケープミュージアム」。
風景を壊さず、とけこむように美術館が建てられています。
敷地は小さな山の斜面なのですが、その坂に沿うようにして地下1階から地上3階の建物があるので、各階が道路からの入り口を持っているのです。
屋上は展望テラスなのですが、ここからは善光寺本堂の屋根が目の前。
目の高さに見えるのです。井上さん曰く「長野市民でも、これまでに見たことのない風景だと思います。
地元の人もびっくりします」と。

『風テラス』と名付けられた1400㎡ある屋上は、一部がウッドデッキになっていて休憩用のベンチもあって、善光寺を眺めながら(たぶん鐘の音も聞こえるな)ゆっくり過ごせる名所といえるでしょう。

もともと、1900年にオープンした古い公園・城山公園の一角に建てられたまた長野県立美術館。
「屋根のある公園」というコンセプトも持っています。
「『美術館に行くぞ』という感じではなく、公園に遊びに来る感覚で自由にどこからでも入ってどこからでも出られるという意味で入り口がたくさんある。あと、フリースペースがたくさんあるので自由にふらっと来て帰れる。美術展を見なくても(本当は見てほしいけど)ソファとかたくさん置いてあるので、少しゆっくりしていただく、公園を眺める、善光寺を眺めるという使い方でOKです。『うちに寄っていってください』という気持ちを『屋根のある公園』という言葉にしました」と、井上さん。
無料の展示室やミニギャラリー、図書館、レストランやミュージアムショップなども含め、お金がなくてもあっても楽しい空間になってます。

そして東山魁夷館!日本画の巨匠・東山魁夷の970点余りの作品と習作、そして愛用していた遺品を所蔵しています。
学生時代から信州各地をスケッチしてきた東山魁夷が、自分の死後に作品が散逸するのを案じて、ゆかりのある長野県に引き取ってもらったいきさつがあるそうです。

実際、信州の風景をモチーフにした作品がたくさんあります。
絶筆も信州の風景です。
東山魁夷館では、膨大な東山作品を、年に6回、2ヶ月ごとに季節やテーマに合わせて作品を変えて展示しています。
日本画は光に弱いので、作品保護のためには年に2ヶ月くらいが限度なのだそう。
有名な「緑響く」=茅野市御射鹿池がモチーフ=とかに出会えたらウキウキですね。(写真は絵葉書です)

最後の作品(1990年・90歳)の「夕星」=善光寺周辺=は、未完だったと言われています。水に映る星が描かれていない…!

左「夕静寂」=奥穂高=と、右「霧氷の譜」=乗鞍岳=

そして、建物には池のある中庭があり、室内ラウンジから眺められるようになっています。
取材時は調整中で水が抜いてあったのですが、池の水が入ると向こうの木々が水に映るのだそう。
「水に映った風景は東山魁夷の象徴的なものなので、設計した人は意図して作ったと思います。」と、井上さん。

また、長野県立美術館と東山魁夷館をつなぐ空間には、滝を思わせるような水の流れ落ちる水辺テラスがあり、ここに霧が発生させる『霧の彫刻』という中谷芙二子さんの作品があります。
1970年大阪万博のペプシ館を霧で包んだアーティストだそう。
6月29日まで期間を延長して行われる善光寺御開帳。
美術館でひと息入れるのもよい旅になりますよ~。

□ 長野県立美術館 → 
https://nagano.art.museum/
□ 善光寺御開帳 → 
https://www.gokaicho.com/
□ 長野市観光 → 
https://www.nagano-cvb.or.jp/
□ 長野県公式観光サイト → 
https://www.go-nagano.net/
□ 信州まつもと空港地元利用 → 
https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/

金曜ドラマ『クロサギ』
10月21日(金)よる10時スタート

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2022.08.20
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