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人形に祈りをこめて ~3年ぶり 走れ山笠~

2022年第11回
制作:RKB毎日放送
ディレクター:谷口 あゆみ

大正6年に創業、104年を迎える中村人形。人形作りを生業とし、子から孫へと受け継がれている。

父や祖父の背を見て育った3代目中村信喬は、先代と同じものを作らない「変化する」ことこそが中村人形の伝統だという。
その父のDNAを引き継ぐのは4代目・中村弘峰、独自の世界観を持つ人形師だ。その祖父と父の姿を見て、「僕もいつか人形を作りたい」と話すのは未来の5代目・中村桃伯。高齢化が進み、廃業が続く人形師の世界で、苦労を買ってでも継がせたいと3代目は語る。

その中村親子のもう1つの顔は博多祇園山笠の人形師。3代目・信喬は飾り山を制作、祈りを捧げる菅原道真の姿にコロナ退散の願いをこめた。
4代目・弘峰は土居流の舁き山を制作、その題材は江戸時代の伝説の力士・雷電。四股をふむことで地面を清める力士と男たちが博多の街を踏みしめ駆け抜けることで疫病退散を願った。

フィナーレを飾る「追い山笠」。2年の延期を経て、3年ぶりに行われる追い山に「舁き手」としての参加を楽しみにしている3代目に、追い山前日に思いもかけぬ出来事が起こった。

人形師が山笠を通し伝えたいことは何か、その姿を追った。

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