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カナメはエゴマ!

長崎県諫早市で自然食品のインターネット販売会社「ハクライドウ」を経営している伊達雅孝社長(77歳)。伊達さんが諫早に新名物を生み出そうと注目しているのが「エゴマ」だ。

出会いは、20年以上前。エゴマ油の栄養について書かれた本。エゴマには、生活習慣病の予防などが期待できる成分オメガ3脂肪酸が多く含まれ、実を搾った油は、健康志向が高い人に人気だ。伊達社長は、約5年前、耕作放棄地を利用して、エゴマ栽培を地元農家にすすめたが、「エゴマって何ね?」。それから約3年。町おこしのための新名物としてエゴマ栽培の話が再浮上。農家などがつくるグループが栽培を始めることになった。

伊達社長は、油だけではなく、エゴマの実を粉末にして生地に練り込んだ、手延べエゴマそばも開発。人気商品となっている。また、生産はできても販路がないとエゴマ栽培は長く続かないと、諫早商工会議所や異業種と協力して、コラボ商品を開発、諫早市のふるさと納税返礼品の一つになっている。さらに、SNSや動画投稿サイトを利用してエゴマなどを使った料理を伊達社長の妻が紹介。フォロワーは何と28万人を超えている。付加価値の高いエゴマをカナメに、稼げる農業を目指す取り組みを追った。
取材先:株式会社ハクライドウ
担当者:伊達雅孝(だてまさたか 代表取締役社長)
電話:0957-23-0827
住所:長崎県諫早市東本町5-10
HP:https://www.hakuraidou.co.jp/

取材後記

エゴマは、生産量が少なく、認知度も低い。ということは、まだ伸びしろがあるということだ。エゴマの販路拡大をめざす伊達さんは、アイデアの宝庫だ。「エゴマそば」に「エゴマみそバター」・「エゴマかまぼこ」。葉の粉末を「ふりかけ」にしたらどうだろう? 長崎県が水揚げ量日本一のアレとコラボしたら?……。

これには、海外の百戦錬磨のバイヤー達と渡り合って来た経験が生かされている。伊達さんの販路開拓が進めば、エゴマの生産量も増加し、価格も抑えられ、消費が拡大する。このサイクルがうまく回れば農家が稼げて、諫早市の新名物にエゴマがなる。
近い将来、毎日の食卓にエゴマ○○がのぼる日が来ることを期待したい。

(NBC長崎放送/増田 照久)

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