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真夏でも、スキー&スノボ!

なんと、真夏にスキーやスノーボードができるんです。場所は乗鞍大雪渓。長野県と岐阜県の境につらなる乗鞍岳の斜面に広がります。ちなみに乗鞍岳の山頂はひとつだけでなく、23のピークを合わせて乗鞍岳と呼ばれるんだそう。ガイドをしてくれたO.D.S.S.の小峰邦良さんが教えてくれました。取材に出かけた6月上旬は、こんなに雪が!7月の今もしっかり積もったままだそうですし、「大雪渓の上は半袖ではいられません。寒いですよ。“さわやか”どころか“さわやかすぎる”信州です(笑)」と、松本市山岳観光課の加藤課長。このあたりは森林限界を超えた標高なので、ハイマツが風雪になぎ倒されたように生えている程度。植物も下界と全然様子が違います。ちょうど大雪渓を滑り降りてきたスキー歴20年を超えるというお二人にお話しを聞きました。雪が積もってるだけの大雪渓ですから、もちろんリフトなんてありません。道具を背負ってテクテク2時間くらいかけて上まで歩いて登り、滑り降りるのだそう。一気に降りるとものの5分もかかりません。そんな大変さにもかかわらずココで滑るのは…「他に滑れるトコなんてないもの。暑すぎず寒すぎず気持ちいいですよ。雄大な景色も楽しめるし。ま、一気に滑るともったいないんで、上でしばらくじっとして、あとは無駄に止まりながら滑ってきます(笑)」「人の少ないところで滑るのがいいんだよ。リフトがないと人も少ないからね。そこそこ空気が薄いし、もちろんおいしいし、独り占めだよね、空気も。」だそうです。ううむ。上級者のお言葉は違いますなあ。

また、スノーボーダーのお兄さんが、お昼ご飯のインスタント味噌ラーメンを作りながら教えてくれました。「自然のなかで滑れるのがいいんですよ。眺めもいいですよ~。ずっとあっちの方の山まで見えるし、天気がいいと富士山だって見えるらしいですよ。スキー場で滑るのとは気分が違いますよね。嬉しくて、叫びながら降りてくる人もいますよ。でも滑らなくてもいいんですよ。歩いて登って降りてくればそれだけでも楽しいし」と。おおっ!ナイスアドバイス。山岳観光課の加藤課長も「滑っている人のラインに邪魔にならないように、また岩や木にぶつからないよう安全に気をつけていれば、シートをおしりに敷いて滑るだけでも楽しいですよ。」とおっしゃってました。で、一緒に旅した福岡エリアの旅行代理店のみなさんと雪の上ではしゃいでしまいました。旅のプロが「もう、感動しかない。言葉にならないですね。絶対お客さんに来てほしい。雪を見ると興奮しますね~」とか「最高でした~。ここへ登ってくるまでの景色もすごいし。ここで4~50分過ごすと、シニア世代のお客様にはいいでしょうねえ」と、高評価!下の写真は、私と一緒に興奮しつつも冷静にプランを組み立てていたクラブツーリズムの峯岸さん。きっと楽しい旅プランが生まれることでしょう。

実は、この大雪渓までバスで“びゅーん”と来られちゃうんです。6月いっぱいは「春山バス」といって、高さ5mはあろうかという“雪の壁”を通り抜けてきます。7月に入ってずいぶん雪が溶けて現在は“雪の塀”くらいの高さになっているそうですが、まだまだ冬の名残を見られます。また7月~9月は、さらに上の方・岐阜県側の畳平までバスで行けちゃいます。標高2700mくらいまでバスで行けるので、乗鞍岳は“日本一かんたんに登れる3000m級の山”ということになります。また7月~9月の間は、輝く朝日を見るためのバス「ご来光バス」も運行されます。マイカー規制されている地域ですから、バスやタクシー、許可車両以外は通りません。それがまたいいんです。

乗鞍岳山麓・標高1500mくらいのところに広がるのが乗鞍高原エリアには、白樺の林の中にいろんなタイプの宿や施設、温泉、飲食店などが点在しています。乗鞍高原温泉ユースホステルのご主人・小澤さん曰く「乗鞍は、夏でも雪があって、雪の側には春の花が顔を出して、そこから10mも移動すると夏になるわけです。100mの間で冬から夏まで見られるのは贅沢でしょう(ニコニコ)」と。なお、かなり際までバスで登れる乗鞍山頂。「過去に幼稚園児も登りましたよ」と小澤さん。畳平でバスを降りて1時間半歩くと山頂なんですって。次は雪遊びだけでなく山頂からの眺めを…。

□  のりくら観光協会  →  http://www.norikura.gr.jp/
□  乗鞍大雪渓  →  http://www.norikura.org/index.htm
Fuji Dream Airlines →  http://www.fujidreamairlines.com/

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