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ボタ山であそんだころ

2018年第19回
制作:RKB毎日放送
ディレクター:大村由紀子

福岡県嘉麻市出身の絵本作家、石川えりこさん(63)。炭鉱町で育ったこどものころの記憶をもとに、「ボタ山であそんだころ」を生み出した。えりこさんのふるさと、旧稲築町には、かつて山野炭鉱があった。仕事を求めて多くの人が移り住み、町は賑やかだった。1965年、山野炭鉱で大規模なガス爆発事故が起き、237人もの犠牲者が出た。
神奈川県在住の江藤秀一さん(68)は、当時15歳。この事故で父を失った。一家の大黒柱を失い、母、一枝さんはとなり町の種苗店に勤めはじめた。秀一さんは、新聞奨学生の制度を利用し、東京の新聞販売店に住みこみで働きながら予備校へ通い、大学へ進学した。卒業後は教師の道を歩み、いまは、静岡にある大学の学長だ。秀一さんは、夜、よく泣いていた母の姿を思い出すという。
かつて山野炭鉱があった場所には、いま稲築東小学校が建っている。毎年、事故があった6月1日には、炭鉱があった歴史や事故を語りつぐ授業が行われている。今年の授業には、里帰りした江藤さんも参加した。
日本の戦後復興を支えて隆盛を極め、1970年代に消滅した炭鉱産業が遺したものを、絵本と、人々の証言で綴る。

各局の放送予定

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