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父の故郷~フィリピン棄民と沖縄~

2017年第26回
制作:RBC琉球放送
ディレクター:下地麗子

今年9月末、2人のフィリピン残留日本人2世が沖縄を降り立った。
沖縄出身の父を持つ仲地リカルドさん(83)と岸本ヤス子さん(80)。彼らは父の親族との対面を希望し、父が生きた足跡を求めフィリピンから来県した。
フィリピン残留日本人2世とは、戦前フィリピンに移民した日本人の父親と現地女性との間に生まれた子ども達のこと。戦前フィリピンには日本人約3万人が移民し、中でも沖縄から約1万6000人が移民した。彼らは戦前比較的裕福な生活を送っていたが、太平洋戦争の開戦で生活は一変。日本はフィリピンに侵攻し移民1世の多くが命をおとし、生き残った1世も日本へ強制送還された。そして現地女性を母に持つ2世の子ども達は、フィリピンに取り残された。
強い反日感情を受け孤独と貧困の中を生き続けた2世達。その多くが、いまだに無国籍の状態だ。
支援団体の一人は彼らについてこう語る。
「棄民という人もいます、棄てられた民という意味です」
戦中戦後と孤独に生きてきた残留2世は、人生の黄昏時をむかえ自分のルーツを探し求める。彼らにとって、幼い頃に亡くした父の足跡をたどることは何を意味するのか?
父の故郷を訪ねた残留2世の思いを描く。

各局の放送予定

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