“ウチナー”をつなぐ ～俳優・八木政男の“沖縄”～

2017年第9回
制作:ＲＢＣ琉球放送
ﾃﾞｨﾚｸﾀｰ:後藤政司

沖縄の俳優・八木政男（はちきまさお）さん。８６歳。
沖縄独特の演劇「ウチナー芝居」の役者として１３歳から舞台に立ち、 テレビ・ラジオのタレントとしても活躍してきた。沖縄にまだ「お笑い芸人」と言われる職業の人たちがいなかった頃は、 仲間の役者と組んで漫才やコントを披露していた。そこで演じられていたのは、沖縄の言葉「ウチナーグチ」での笑いだ。
八木さんの代表作と言えば「丘の一本松」。その軽妙な演技は、広くウチナーンチュの心を掴んだ。昨年、八木さんは長年に 渡り自身が出演してきた「丘の一本松」公演で裏方に回り、若手の役者にノウハウを引き継いだ。
今、八木さんが情熱を注ぐのは「ウチナーグチ」の継承。ラジオ番組では、若手アナウンサーにウチナーグチを教え、 自身が学園長を務める「演芸学園」ではその知識とノウハウを惜しげもなく、生徒に伝えている。
地域の言葉には、その地域の歴史が刻まれている。「祖父母の世代」でもウチナーグチが話せない人が増えていく中、 芸能文化としてウチナーグチを残そうと奮闘する八木さんの芸能人生と沖縄の歴史を重ねながら、その想いを描く。