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土の記憶~還らざる島・伊江島の肖像~』

2021年第10回
制作:RBC琉球放送
ディレクター:伊良波 美海子

沖縄県北部、東シナ海に臨む伊江島。沖縄旅行の人気スポット、美ら海水族館を訪れた方なら、麦わら帽子の様な島影に、見覚えがあるのではないだろうか。人口4400人あまり、葉タバコや電照菊など農業が盛んな島だ。
のどかさとは打って変わって、時折、米軍機の音が鳴り響く。島の面積のおよそ3分の1を軍用地が占め、海兵隊の訓練が行われているからだ。軍用地はフェンスで仕切られているところもあれば、フェンスがなく農地や県道として利用されている場所もあり、人々の生活と基地が混在している。
沖縄戦では当時、島にいた住民の半数近くが犠牲になり、米軍は占領と同時に演習場を建設。10年後の1955年には、これを拡張するため、畑を焼き、家を破壊した。米軍自ら「invasion(侵略)」と記したこの土地接収は、住民たちの生活にどのような影響を与えたのか。残された写真や日記、そして証言を基に、土地接収の実態に迫り、沖縄の今をみつめる。

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