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ぼくの、メリット

2016年第24回
制作:MBC南日本放送
ディレクター:武藤 久

「友達いないでしょ」「学校に行かないって最悪…」家族団らんの夕食の時間に、 姉から厳しい言葉を投げつけられた久永航希(15)。 家に閉じこもってゲーム三昧、昼夜逆転の生活を送っていました。 航希は中学生の時から学校に行かなくなりました。先生が嫌いで、同級生との関わりも苦手でした。 「学校来いよと言われる度に、僕が学校に行って皆に何の“メリット”があるのか…」常に感じるのは「自分はいなくても同じ」という空虚感でした。 どうにか生活環境を変えようと、母親の美代さん(46)が決断したのは悪石島への移住。たまたま診療所の看護士募集に目が止まりました。 美代さんは男4人、女2人を育てるシングルマザーです。訪問看護の仕事が忙しく、子どもたちが寝静まってから帰宅する日々でした。悪石島は鹿児島市からフェリーで10時間、トカラ列島の一つで住民約70人の小さな島。独特の風習が色濃く残り、共同作業を大切にしています。無表情で無口、人との関わりも苦手な航希にとっては不安だらけでした。 島には高校がないため、鹿児島市の通信制高校に入学しましたが、中学生の時と状況は変わりません。 レポートの未提出が原因で、単位取得に必要な受験資格も得られませんでした。 悪石島で自分の居場所を見出すことはできるのか、不登校になった少年が踏み出す新たな人生を見つめます。

各局の放送予定

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