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世界で回れ!小型風力発電

2年前の東日本大震災以来、再生可能エネルギーが脚光を浴びる中、小型風力発電の分野で注目を集めている企業がある。本業はビルメンテナンスの「ビルメン鹿児島」だ。

主席研究員の屋宜学さん(57)は、ビルのCO2対策で18年前に風力発電の研究を開始し、小型発電機「TOMOの風」を開発した。
一般的に小型風力発電機には、電圧が風速に左右されやすいという弱点があるが、「TOMOの風」は、独自のアイディアでこの問題を解決した。
その鍵を握るのが、重さ120キロの円盤「フライホイール」。風が弱まっても慣性の法則で円盤が回り続けることにより、安定した発電を実現。風の強弱に応じて羽根の角度を自由に変え、発電量が一定になる仕組みも組み込まれている。
価格は、一般家庭の1~2世帯分相当を出力する機種で500万円。そんな「TOMOの風」は海外からも注目を集め始めている。

インドネシアでは去年から実証運転が始まり、本格導入へと動いている。今年はスウェーデンの企業が商談に訪れた。自家発電の新しい選択肢として普及の可能性を秘めた「TOMOの風」。

各地のビルや住宅の屋上で、この発電機がくるくる回る時代が、意外と近い将来やってくるかもしれない。

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