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赤字に負けるな!ド根性鉄道しまてつ

黄色い列車がシンボルの長崎県のローカル鉄道・島原鉄道。
『しまてつ』の愛称で親しまれ、創立から115年を迎える鉄道だが、沿線地域の過疎化や生活様式の変化により、30年以上慢性的な赤字に悩んでいる。

しかし近年、そんな赤字を逆手にとった自虐グッズで話題を呼んでいる。
3色すべて赤色という同色赤字ペンがSNSを中心に大ヒット!
さらに昨年は『消せる赤字から消していこう』をモットーに、赤字が消えるフリクションペンを発売。自虐を突破口に、島鉄の黒字大作戦が始まった!

仕掛け人は、社長の永井和久さん(64)。遊び心ある仕掛けで、島鉄をPRし続けている。
今、注目を集めているのが、列車内で島原半島のランチやスイーツが楽しめるカフェトレイン。
豪華観光列車とは違い、普通列車に社員が装飾をして走らせている名物列車で、ガイドも給仕も社員が務める。
さらに、コロナ禍の自転車ブームにのって、列車にそのまま自転車を積み込めるサイクルトレインも運行。
島原観光の新たな名物として期待を集めている。115年の歴史の中で、普賢岳災害で被災するなど、数々の困難から何度でも立ち上がってきたド根性鉄道しまてつ。社員たちの奮闘を追った。

会社:島原鉄道株式会社
担当者:代表取締役社長 永井和久
住所:長崎県島原市下川尻町72-76
電話:0957-62-2231
HP:https://www.shimatetsu.co.jp

取材後記

赤字ペンの存在は私も前から知っていましたが、取材してみると本当にいろいろなグッズがあることにびっくり!
そのどれもが地元愛、鉄道愛にあふれていて、社員のみなさんがアイデアを出し合い、苦労して、工夫して作り上げられているのがよく分かりました。

経営状況は決して楽観視できるものではないし、人手は少ないし、一人ひとりが忙しい。
それでも印象的だったのが、社員のみなさんが、心から楽しんで仕事をしている事。
赤字でも、島鉄には“勢い”がありました!!

人口減少、車社会―。
島鉄の前に立ちはだかる壁は、然う然う改善されるものではありません。
これからも厳しい状況は続きます。
しかし、島鉄の“勢い”はそんな逆境に立ち向かえる、頼もしさを感じました。
まさに、ド根性!!

島原半島は、自然の恵み、食の恵みにあふれ、番組を見ていただくと分かりますが、“癒しの島原弁”に象徴されるように人があたたかい町です。
昨年開業した西九州新幹線が停車する諫早駅に、島鉄は直結しています。
九州のみなさん、ぜひ諫早駅から島鉄に乗って、島原旅行へ出かけてみませんか?
(熊本の方はフェリーで島原入りもオススメです! ※島鉄はフェリーも運営しています)
 

(NBC長崎放送 保田井智恵)

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