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上鹿川の京子さん

宮崎県北部に位置する延岡市北方町上鹿川。宮崎市内から車で3時間もかかる、秘境と言われる場所です。この人口100人にも満たない小さな山里に移住してきたのが、西京子(にし・きょうこ)さん、61歳。自然の中で暮らしたいと、14年前に夫と母親と3人で移り住みました。
かつては林業で栄えた上鹿川ですが、林業の衰退とともに人影は減り、高齢化の一途を辿っています。そして豊かに見える森も、山里と同じように深刻な衰退が進んでいます。原因は“鹿の食害”。木の実などが減ったことにより、木の新芽を鹿が食べてしまうのです。そこで京子さんは、地域住民とともに森づくりのためのボランティア団体を設立します。植林や木を鹿から守るため鹿ネットの設置をはじめ、子どもたちへ自然の大切さを教える環境教育など、森を未来へと残すための活動をしているのです。京子さんが守ろうとしているのは森だけではありません。過疎化の進む上鹿川を盛り上げようと、山に生えるイタヤカエデの樹液からメープルシロップを作り、特産品として売り出そうとしているのです。
移住して14年。ただ山の中で暮らしたいとやってきた京子さんが、上鹿川のために奮闘する日々。その思いに迫りました。
(製作:MRT宮崎放送/濵田 紘仁 )

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