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伝統野菜で阿蘇を守る

阿蘇高菜は阿蘇地方でふるくから栽培されてきたカラシナの一種。火山性土壌の高冷地という阿蘇の厳しい気候風土が生み出した在来の野菜だ。しかし、生産者の高齢化が進み、年々生産量は減少している。そんななか、祖父母の土地を引き継ぎ4年前から新規就農者として阿蘇高菜の栽培を始めたのが、佐藤智香さん(30)。祖母は高菜漬けに加工するが、彼女は葉を収穫せず種を採る。そこに天草の塩と伝統製法の九州産米酢を加え、オリジナルの粒マスタード「阿蘇タカナード」に加工する。農業も製造も初めての経験。まして、今まで大量に収穫することがなかったため種専用の機械もなく、すべてが試行錯誤の連続。それでも彼女が頑張れるのは「人の営みが作る阿蘇の景色を守りたい」という思いから。その熱意に、周囲の人々も彼女を応援してくれるようになった。様々な難問に悩みながら全力で突き進む彼女の日々を追った。
(製作:RKK熊本放送 / 浅木真由美)

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