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小さな島の転校生 佐賀加唐島 島留学の1年

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人口減少が深刻な佐賀県唐津市の加唐島(かからしま:約140人)では2017年春から小中学生を対象に「島留学」がはじまった。
唐津市の7つの離島では少子高齢化により、これまで3つの島で小学校が休廃校となっており、現在の小学生たちの将来、そして何よりも島のコミュニティの象徴「学校」を守りたいという願いがこめられている。豊かな自然に恵まれた島で先生と生徒がほとんど1対1で授業を受ける。特に中学生は、たとえ1人の生徒でも5教科の担任がつくという「スーパー塾」状態。そのせいか島では落ちこぼれもなく、逆に学力が高くなる傾向があるとか…。今年島留学で福岡市から転校してきた井川真太郎くんは、加唐島に家があったおばあちゃんと二人暮らし。福岡の学校に通っているときは体が弱く学校を休みがちだったが、加唐島にきてからは1年間無欠席。部活動なども積極的に取り組むようになった。加唐島の学校では、全ての年間行事は島をあげて行う。10月に行われる文化祭では子供達の劇の発表もあるが、招待された島民も日頃練習した歌や編み物などを披露。マラソン大会の後は島の老人とのゲートボール大会。12月には餅をつき、お世話になった島の人々に配る。島の人々にとって学校はただの教育機関ではなく、コミュニティにとって最も大切で特別な存在である。島に住む人々が小中学校の子供達全員を「おらが島の子」として大切に成長を見守っているのだ。そんな島での生活の中で「海に関わる仕事がしたい」と真太郎くんの夢にも変化が現れる。
季節の行事を通して島の暮らしを描きながら、成長を描く。
(製作:RKB毎日放送 / 迫 真由美)

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