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カエルは友だち ~入請舛さんの米づくり~

ビジネス

稲の収穫が進む熊本県南阿蘇村。刈り取りが終わった田んぼも多い中、
色づいた稲を見つめるのは入請舛憲市さん(61歳)だ。
「お米さんの寿命を全うさせたいから、完熟させて刈り取りたい」と笑う。彼の相棒はカエルたち。水田の生き物や微生物たちと力を合わせた米作りに挑み10年になる。沖縄県出身、東京でIT企業のシステムエンジニアとして20年以上勤めた後、「第二の人生」を求め、妻の美和子さんと共に南阿蘇村に移住、農業を始めた。入請舛さんの田んぼは、ほぼ一年中水がはっている。水生生物や土壌の微生物を繁殖させ それらを田んぼの栄養にしているからだ。相棒のカエルは田んぼに集まる害虫駆除に役立っている。「畦はカエルさんの寝床、草を刈ると風邪をひく」から畦は草が伸び放題。希少な水生生物の繁殖も確認されている。周囲から見ると不思議な入請舛さんの農法。最初は不審がられるも年々米の評価が上がったことで認められるようになり、少しずつ交流も増えている。入請舛さんの田んぼで行う「ヘイケボタル」を鑑賞する会が観光に一役買っていることも一因だ。
「農業の力で観光客を呼び、南阿蘇を盛り上げたい」と独自の農業に挑む入請舛さんの一年を追った。
(製作:RKK熊本放送 / 久保田 泰代)

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