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1日3万個売れる“奇跡のミニクロワッサン”!クラウン製パンの「ミニヨン」

テレビカイシャテインメント

軽部明香里

博多駅を利用する人なら誰でも知っている、あの“甘~い香り”。コンコースからホームまで漂うそのおいしそうな香りを辿っていくと…もはや博多駅名物ともいえる、常に途切れることのない行列が。その店の名は「MIGNON」と書いて「ミニヨン」、福岡発祥の企業だ。販売しているのは洋菓子などのほか、皆のお目当てで“あの香り”の正体でもある「ミニクロワッサン」!
ミニヨン博多駅店では、1日平均2000人が訪れ1人が平均15個を購入、つまり1日で3万個のクロワッサンが売れている。敷地たった5坪にもかかわらず、売り上げはコンスタントに100万円を超えるという。
人気なのは、クロワッサンの定番・バターをたっぷり練りこんだ「プレーン」と、チョコを生地に練りこんだ、ミニヨンが発祥といわれる「チョコ」だ。

ミニヨンの謎①「博多駅を席巻する“あの香り”」

どの駅にも必ずといっていいほどあるパン屋さん。なぜ博多駅だけ、あれほどのクロワッサンの甘い香りが漂っているのだろうか?
店舗では、26年前の開店当初から行列が途切れず、店内にある4台のオーブンはフル稼働。換気扇もフル稼働なのだが、予想以上に香りが強く、全てを吸い込むことができないという。結果、バターと小麦の甘い香りが博多駅に充満してしまうのだ。

ミニヨンの謎②「いつも行列だが“意外に早く”買える?」

ミニヨン博多駅店での接客のベストタイムは、1時間に240人。つまりお客さん1人あたり15秒でさばく計算だ。
それもそのはず、店員がクロワッサンを袋に入れていくスピードは目にも止まらぬ速さ。手首のスナップをきかせ1つずつ的確に投入していく早業は、まさに“ゴールデンスナップ”だ!

福岡発!“奇跡のクロワッサン”

現在ミニヨンは九州を中心に11店舗を展開。2020年には東京・池袋駅にも進出し、オープンと同時に行列ができる人気店へと駆け上がった。そこでは改札を抜けると、“博多駅の「あの香り」が池袋駅に。”というキャッチフレーズが。実際に香りにつられて来店するお客さんも多いという。

「ミニヨン」生みの親は“北九州の老舗企業”

実はミニヨンを手掛けるのは、北九州市小倉北区に本社とパン工場を構える、1948年創業の老舗企業「クラウン製パン」だ。北九州を中心に1日8万食の学校給食を製造・提供する、北九州市民にとってなじみ深い会社なのだ。
給食メインのパンメーカーだったクラウン製パン。しかし学校給食のパンは、今では1週間に1~2回しか提供されないうえ、学校には“夏休み”“冬休み”“春休み”があり、その期間は収入がゼロになる。その救世主となったのが、ミニヨンのミニクロワッサンだった。
経営の柱となる日々の“給食事業”に、20年以上ブームが止まらないミニヨンの“クロワッサン事業”。クラウン製パンは、安定した雇用と安定した収益を得たことでパンメーカーとして躍進している。

老舗パンメーカーの“挑戦”

1948年、戦後まもなく創業したクラウン製パンは、パン業界最大の問題を解決するべく新たな道をも切り開く。
北九州市八幡東区にある「クラウンパン 大蔵店」。店内にはきれいに袋詰めされたおいしそうなパンが並んでいるが、実は全てアウトレット商品。ここは“パンのアウトレット専門店”で、例えば本来150~170円ほどの商品が全て97円という安さだ。
形や長さが規格外のものや前日売れ残ったものなど、今までは廃棄していた商品を、2021年からアウトレット品として半額程度で販売している。お客さんにも好評だ。

クラウン製パンは、地域に寄り添い、フードロス削減にも邁進する!

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この記事を書いたひと

軽部明香里

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アナウンサー、ナレーター、タレント、記者、そしてライター。東北で生まれ育ち、東京経由で九州へ。大好きな福岡と東京を拠点に活動中。またの名は、訛りすぎるアナウンサー・酒田倉子。時々出身地の山形弁を話す。<br>所属:<a href="https://litomon.jp" target="_blank" style="text-decoration: underline;">リトルモンスターエンターテインメント</a>