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ガイドと歩こう 上高地

さあ。夏です。“さわやか信州”を満喫できる季節です。暑い時には涼しいところ!上高地へまいりましょう~!標高1500m、梓川の清流と木々の緑に囲まれ、青空をバックに穂高連峰を仰ぎ見る…。この上ない幸せです。体内にたまっていたどんよりした成分が「ぷはーっ」と排出されていきます。

これまでに上高地に行ったことのある方も多いでしょう。でも、ゆっくり歩きましたか?もし、未体験でしたら、ぜひ、ガイドさんと一緒に散策してみて下さい。今回私を案内して下さったのは「上高地ナショナルパークガイド」のアディこと西岡悠真さん。元気にさわやかに上高地の自然を教えてくれました。取材したのは6月上旬。福岡と1ヶ月くらい季節がずれているので、新緑のふわふわした緑に包まれての散策です。川中美幸さんの歌でしか知らなかった可憐な二輪草も生まれて初めて見ました。見事に二つ仲良く咲くんですねえ。それから、アジサイみたいなきれいな花は実は擬似で、虫を呼ぶためのモノだというオオカメノキ。クマザサは縁取りの白っぽいところが歌舞伎の隈取りに似ているからクマザサって名前が付いたんですって。また、シナノキからは質のよい紙が作れて、それをこのあたりから朝廷に送っていたことから“信濃の国”と名付けられたそう。加えてアディくん曰く「梓川沿いにはたくさんヤナギがあるでしょう」と。「ええっ?そんなのないぞ。普通の木ばっかりだよ」と思ってたら、「みなさんの思うヤナギって枝垂れヤナギなんですよね。実は枝垂れヤナギ以外のヤナギは、あんまり枝垂れないんです。上高地だけで14種類のヤナギが、葉の丸くて大きいのから細くて長いのまでありますが、枝垂れません。」と。ほー。さすがガイド!アディくんのお かげで賢くなりました。

雨のあとでもほとんど濁らない透明な流れの梓川。上高地を散策している間じゅう、そのせせらぎを耳にしていられます。ずんずん歩いていると、川の水が沖縄の海のような明るいブルーに見えるところがあります。アディ!あれは何?なぜ?「上高地は花崗岩の白い粒が細かくなったものが川底にあるんです。白い砂が光を反射しますから、浅くても青く見えるんです。普通は水深が深いと青く見えるんですが、それは水中に入った光の中の青い部分が水中を進むからなんです。」とキビキビ説明。じゃあ、夜空は?「上高地には街灯が2つしかないので、月が出てなければ星あかりで照らされるので、とてもきれいです。初夏だと北斗七星や北極星。夏の大三角形もすごく見えますが、新月の日になるとその夏の大三角形が見えなくなるほど星が多く見えるんです。ナイトガイドって星を見るガイドをするんですけど、最高で15分間に7個の流れ星をみました。ほんとにきれいなんです」と。なんでも、夏の夜は河童橋の上にみなさん寝転がって星を見上げてるとかも聞きました。ああ。やっぱり上高地は泊まってなんぼだわ。実際に私も夜、河童橋まで出かけました。リアルに真っ暗闇…。懐中電灯なしでは右も左もわかりません(汗)。薄曇りが晴れかけたくらいなのに、星がきらっきら!近いんです。そして、薄明るい空にくっきり穂高のお山がシルエットで浮かびます。聞こえる音は梓川の流れのみ。哲学者になれそうな空気感でした。ありがとう、アディ。あなたのおかげで上高地満喫!でした。福岡に帰って、プチ上高地博士な勢いでいばってます、私。
□ 上高地ナショナルパークガイド →  http://npg-alps.net/index.html
□ FDA  →  http://www.fujidreamairlines.com/

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