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きらめけ!廃材アクセサリー

熊本県八代地方は、昔から畳の材料であるイ草の名産地だ。現在も、生産量は日本一。しかし、生活様式の洋風化や景気低迷…さらに安価な輸入品に市場を占められるなどして畳の需要は減少し、生産農家も少なくなっている。『国産のイ草の良さを広く伝えたい―』そんな思いで新たな消費を生み出したいと活動しているのが、熊本市在住の2人組「itiiti(イチイチ)」だ。彼女らは、10年ほど前から様々な素材の廃材を使ってミニ家具やアクセサリーを制作する活動をしている。この数年は「イ草で作ったアクセサリー」が中心だ。使っているイ草は、畳に使われないもの。農家にとっては“廃棄するもの”だ。ところが、彼女たちの手にかかれば、刻んで、紡いで…イ草が思いもよらない姿に変貌してしまう。数ミリのイ草の粒を集積させたアクセサリーだ。とても柔らかな触感でイ草の独特な香りがする。現在、10ほどのカラー展開をしながら、ネックレスやピアスなどを製品化。東京で行われたバイヤー対象の商談会での反応も上々。そんな彼女たちのモノづくりに対する姿勢に興味を示した他業種からはオファーが相次いでいる。『私たちが作るアクセサリーで素材の背景を届けたい』意気込む2人の挑戦を追った!

 
itiiti(イチイチ)
担当者:田中ノリコ・村上キミ
住所:熊本市在住
HP:https://www.itiitiitiiti.com Instagram:itiiti_official メール:itiiti_official@yahoo.co.jp その他:Kokin‘【コキン】 八代市松江町598-3 ※常時商品が販売されている店
ほか、イチイチのサイト内での販売もあります。

取材後記

「イ草っていい香りですよね!」「イ草ってすごい機能があるんです」「イ草って…」と、カメラが回っていないところでも、イ草の話題になると話が止まらない、イ草を愛してやまないという、itiiti(イチイチ)のおふたり。伯父さんがたまたまイ草農家だった田中さんと、『畳に使われているイ草』と一般的な認識レベルだった村上さんは、イ草アクセサリーを作り始めてから、知れば知るほど『本当にイ草はいいんです。だから、みんなに知ってもらいたい』と情熱をもって活動をされています。今回の放送では入りきらず、カットしてしまったのですが、この後記では、ユニット名「itiiti」の由来について書きたいと思います。ちなみに、何だと思いますか?2人の答えはこうでした。「私たちは、よく周りから、『あなたたちって、いちいち〇〇するよね』と良くも悪くも言われていました。そこから、アイディアを出し合い、ローマ字でitiitiにしたんです。間に“i”が2つ。これは、私たちです。そして、“t”はプラス(+)に見立てて、また、両側に誰か“i”がいる。そうやって、いろんな人たちを繋げていきたいんです」まさに、名前の通り、取材ではいろんな人たちと会わせていただく機会を貰えました。これからも、2人での化学反応もちろんですが、多くの人も巻き込んだ“新たなものづくり”をされていかれるにちがいありません。皆さんもどうぞご注目ください。

(ちなみに私は、てっきりイ草からの発想で「畳の目」をイメージしてたのかなと思っていました)

(RKK熊本放送  藤本聖子)

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