PageTopButton

ものづくりは演歌だ~産業用機械で世界を目指す~

福岡県うきは市の「筑水キャニコム」は、農林・土木建設用の運搬車をはじめ草刈機、小型特殊自動車などを幅広く製造・販売し、中でも小型の特殊車両では国内40%のシェアを誇るトップメーカーだ。

創業64年。これまでに開発した機械類はおよそ60種類。改良機を加えると軽く200種を越える。数が多い訳は現場の“ボヤキ”。つまりユーザーの「もっとこうしてほしい」、「こんなものが欲しい」といった声を丁寧に拾うためだ。現場に向かう営業社員全員にビデオカメラを持たせる念の入れようだ。集めた“ボヤキ”はそのつど開発に生かされてきた。

けん引役を務めるのは、会長の包行均さん(63)だ。徹底したユーザー目線に立つことで、次も、その次もと長く自社の機械を愛用してもらえる・・そこにはメーカーとユーザーの関係を越えた心の信頼関係があり、それは、義理・人情を大切にする演歌の心に似ているという。同社は「芝耕作」、「草刈機まさお」などのユニークなネーミングでも知られ、従業員数約200名の中小企業ながら年間売上は、約43億円。この不況にもかかわらず右肩上がりの成長を続けている。
世界36ヶ国に進出していて、8年後には100ヶ国を目指している。

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう