PageTopButton

宇宙に挑む!小型衛星にかける男たち

鹿児島大学や鹿児島の中小企業などが共同で初めて開発した小型人工衛星「KSAT(けーさっと)」。10センチメートル角の立方体の小さな機体には、技術者や研究者らの大きな期待や夢が詰め込まれている。

1号機は2年前に種子島から打ち上げられ、軌道投入に成功。しかしその後、地上とのやりとりがうまくいかず、宇宙で行方不明になってしまった。あきらめきれない開発メンバーらは、通信装置などを改良した2号機の開発にすぐにとりかかった。

プロジェクトリーダーを務めるのは、鹿児島大学の西尾正則教授(57)。まわりには前回に引き続き、設計や部品製造、加工などを担当した鹿児島の中小企業のメンバーらが集まった。知恵を出し合い、太陽電池を搭載して出力を2倍にするなど工夫を重ねた。その結果、2号機は1回の落選を経て去年12月、JAXA=宇宙航空研究開発機構による公募の相乗り衛星に選ばれた。打ち上げは来年度の予定だ。

KSATの開発メンバーは大学教授のほか、さまざまな分野で世界レベルの技術を持つ企業の役員たち。その中年男性たちが業態を超えたチームワークで再び宇宙に挑む。その色あせない、童心に返ったような情熱に迫る。

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「いつでも、どこでも、安心を手のひらに。」