メイド・イン・ＨＩＴＯＹＯＳＨＩ～奇跡の人吉シャツ～

東京・有楽町にある百貨店。ここに、いま話題のシャツがある。その売り上げは月に２～３００枚。発売からわずか１年で売り場のトップブランドに躍り出た。その名前は人吉シャツ。

熊本県人吉市で生産されている。ここでは、基準が厳しいヨーロッパ有名ブランドのシャツも数多く手がけており、その縫製技術は日本トップクラスと言われている。

社名をつけたこのシャツには、強い決意が込められていた。それはメイドインジャパンの技術の継承。大量生産・大量消費の流れの中で、多くの縫製工場が海外へとその拠点を移していった。その中であえて日本人にしかできない細やかな技術で勝負をかけたのだ。その秘策とは…。

始まりは３年前に迎えた工場閉鎖の危機。仕事が減り続ける中、彼らを救ったのは高い技術と徹底したマーケティングだった。そして社長の吉國武さん（56）はこれまでの《受ける工場》から《攻める工場》への転換を目指していた。
トップビジネスマン達に認められた人吉シャツの秘密に迫る。