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夢をかなえる奇跡の装置“FARG”

人間の意志を機械に伝えるもの、それが“インタフェース”。あまり聞きなれない言葉だがテレビの「リモコン」やパソコンの「マウス」なども実はインタフェースなのだ。そして新しいインタフェースの開発で日本から世界へ飛び出そうとしているのが宮崎大学 環境ロボティクス学科准教授 田村宏樹(たむら・ひろき)さん(38)。子どもの頃はアニメやマンガが大好きで、将来の夢は車やロボットなど、“モノ作り”をする人。

田村さんが開発したインタフェース“FARG(ファーグ)”では手を動かさずにパソコンやiPadの操作が出来る。手の代わりに使うのは体に流れる“電気”。目を動かしたときに流れる「眼電位」と体を動かしたときに流れる「筋電位」を頭に取り付けたFARGが読み取り、機械に命令を送るのだ。このFARGと電気を使えば電動車いすの運転だって出来る。

開発のきっかけは5年前。脳性麻痺の子どもとコミュニケーションを取りたいと言う母親の願いだった。この母親の想いに自分の夢を重ねて開発したFARGは、来年の商品化に向けて現在改良の真っ最中。学校では学ぶことのできない高度な技術に田村さんと一緒に開発に携わる学生たちも悪戦苦闘。その開発の裏側に密着した。

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