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アジアのご飯にふりかけろ!

「ふりかけ」は大正時代に熊本で生まれた食品。日本人のカルシウム不足を補う栄養補助食品として考案された。その熊本発祥の「ふりかけ」を海外に広めようという動きが始まった。ターゲットは、東南アジア。

昨年、「国際ふりかけ協議会」が熊本市に設立された。ふりかけ業界の海外進出をサポートする団体だ。今年3月に団体スタッフ2人がラオスに渡った。ラオスはタイ・ベトナム・中国などに囲まれた場所にあり、ようやく経済発展の兆しが見え始めた国。まだ学校給食は整備されておらず、子供たちの栄養改善が課題となっている。

カルシウムやミネラルなどを含む「ふりかけ」には可能性がある。しかし、ラオスは海のない内陸の国で、海苔を知らない人も多い。「ふりかけ」は、全くなじみのない食べ物で、まずは口に運んでもらう工夫から始めなければならない。団体スタッフは、ラオスの学校や工場を訪ね歩き、ふりかけの市場開拓を目指した。

日本の食文化「ふりかけ」が、海を渡る取り組みを追う。
<問い合わせ先>
国際ふりかけ協議会
住所:熊本市中央区桜町2番21号F02(フラッグス株式会社内)
TEL:096-247-6050
HP:http://www.ifa-furikake.jp/

取材後記

今回のラオス取材では3都市を訪ねました。パクセー、サワンナケート、そして首都ビエンチャン。この3都市はメコン川流域にあり、対岸の国はタイ。都市間の移動は陸路だったのですが、道路事情によってラオスを出国してタイを車で走り、ラオスに再入国することもありました。

タイには、大型ショッピングモールと日本でも見かける名前のコンビニがたくさんあります。商業形態は日本と変わりません。そして、ラオスに入国すると町には小さな商店が点在し、のどかな雰囲気が漂っています。川を隔てた2つの隣国が、これほど違うのかと思いました。
食事のスタイルも少し違います。番組を見て気づいた人もいると思いますが、ラオスではご飯を手で食べる習慣が残っています。ラオスのお米は「もち米」です。それを器用に片手で丸めて食べます。

そして、小袋。ラオスでは、洗剤やシャンプー、調味料など、さまざまな商品が1回分の小袋で販売されています。この「小袋文化」は、欧米から消費財が流入してきたときに、日銭を稼いで生活する人にも浸透するようにという欧米企業の戦略に端を発して定着したスタイルだそうです。雑貨店にたくさんの商品が小袋でぶらさがっているのは、私が子供の頃に通った日本の駄菓子屋の雰囲気に似ています。
異国で見るものは興味深く、取材(仕事)で訪れた場所ですが、気がつけば旅行者気分。やっぱり海外取材は楽しい!

RKK 熊本放送 薛 力夫

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