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帰還せよ!九工大ロケット

福岡県北九州市にある九州工業大学・米本浩一教授の宇宙システム研究室のモットーは『Space travel is no longer a dream!』 (宇宙旅行も夢じゃない!)
学生中心のチームが現在取り組んでいるのはWIRES14号機ロケットだ。

WIRES とは( Winged Reusable Sounding Rocket) の略で、有翼式再使用型観測ロケット実験機という意味だ。
翼の揚力を用いて滑空し、ロケット自身が帰還のための軌道計算、誘導制御を行う。
しかし、この10年、WIRES1号機以来、数え切れないほどの失敗が繰り返されてきた。
WIRES14号機も過去2回、パラシュートが開かず地上に激突し大破したり、エンジン爆発で機体を燃やすなど大きな失敗を繰り返してきた。

11月20日に三度目の正直を目指す打ち上げ実験が行われた。平尾台で打ち上げられたロケットは高度1キロから誘導制御され、パラシュートを開いて無事に帰還できるだろうか。
みんなの夢と希望を載せたロケットが空を目指す。この実験が成功すれば、いよいよ舞台をアメリカに移してテキサス大学と協力しながら夢の高度100kmを往復するロケット開発に移ることができる。

コストパフォーマンスの優れた再使用可能な宇宙ロケットの開発研究にかけるプロジェクトを追った。

<取材先データ>
九州工業大学
担当者:米本浩一 教授
住所:北九州市戸畑区仙水町1-1
電話番号:093-884-3179

取材後記

七転び八起きという言葉がぴったりの九州工業大学の学生の姿でした。スペースシャトルのような再利用できるロケットを、もっとコストを安く作って誰でも宇宙旅行ができる未来を築こうという夢に向かっています。
 
それでも墜落したり爆発したり失敗に次ぐ失敗。今回の取材でも失礼ながら、確率的に完全成功は難しいかなと思って、それでも頑張っているということが表現できればと考えていました。でも彼らの努力は報われました。見事、成功して高度1キロのかなたからロケットが無傷で帰還した時の感激、感動、学生たちの純粋な涙は忘れられません。

担当:RKB毎日放送 山田 尚

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