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ダンボールのイメージを覆せ!

福岡県行橋市にある「大国段ボール工業株式会社」は、昭和37年創業で寺澤一光さん(62)が2代目社長をつとめる福岡県有数の段ボール箱の会社です。段ボールというと日本では「リサイクル率90%以上のエコな素材で軽くて丈夫、加工しやすい!」と、いいことづくめだが、世間では、ほとんど使わないイメージが定着しているようだ。実際、寺澤社長自身、息子から「段ボール屋さんはカッコ悪い」と言われ、一念発起様々な取り組みを始める。 まずは、デザイン室を開設。寺澤社長自らデザインもする。そして、工場の設備も最新型の機器を揃え、社会のニーズに合わせた段ボール商品の生産を行っている。

手がける作品は「子供用玩具」「椅子や机」など日常的なもの。 その中でも一番注目を集めているのが「猫の爪とぎ」シリーズ。

特にタワー型の「スヌーズ」は2013年グッドデザイン賞を受賞した。さらに、地元行橋市出身でスペイン在住の画家九十九伸一氏と段ボールアート作品のコラボ。 大学で講師もつとめ若い世代と段ボールを使った子供用玩具を製作中。寺澤社長自身段ボールの可能性を再認識したのかも知れない。その眼差しは世界へ向き始めている。
取材先
会社名:大国段ボール工業株式会社
担当者:代表取締役社長 寺澤一光さん
住所:福岡県行橋市今井1133
電話:0930-23-0050(月~金08:30-18:00)
HP:http://daikoku-cci.co.jp/ その他:オリジナル商品通販サイト 「段ボール職人」
URL:http://danball-shokunin.jp

取材後記


街頭インタビューで「普段、ダンボールを何に使いますか?イメージは?」と聞いてみたところまず「何故そんなことを聞くのか???」と思われてしまったようで答えていだだくまでに時間がかかる人もいた。番組中でも紹介したように日本ではリサイクル率90%以上。一旦「ゴミ」になってしまった後も新たな段ボール製品に生まれ変わる。エコで軽くて加工しやすい。流通には必ず使われている生活には欠かせないものに違いない。しかしその存在感は薄いようだ。

寺澤社長はいつも真剣な眼差しでダンボールと向き合い、どうすればダンボールの存在をもっと知ってもらえるのかそのための努力を惜しまない人だった。そこにはダンボールへの愛情があふれていてものづくりをする人間の理想の姿だと思った。

爆発的に売れている猫の爪とぎ「キャットタワースヌーズ」はそのスタイリッシュなデザインでリビングに溶け込むインテリアとして猫ファンの間で人気。近年の猫ブームも追い風となり、月に5、60個も売れている。本当に嬉しそうにそれを話してくれた。
寺澤社長が生み出すダンボール製品にこれからも注目していきたい。
担当:RKB毎日放送 三井真由美

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